【2022年4月1日~】18歳で10年パスポートを申請できるようになり、重国籍者の国籍選択期限が22歳→20歳になりました。詳しくはこちら

海外在住者の一時帰国時のパスポート更新方法、メリット・デメリット、注意点

日本一時帰国中にパスポートの申請(居所申請)をするには?申請場所や必要書類やメリット・デメリットなど。

こんにちは!ドイツ在住のKokoです。

海外在住の皆さんは、お住まいの地域を管轄する大使館・総領事館にてパスポート関連の手続きができることはご存じですよね。

ですが、海外在住者が日本に一時帰国した時に、住民登録をしなくても(住民票を入れなくても)日本国内の滞在地(実家やホテルなど)でパスポートの手続きができることを知らない人は結構いらっしゃるのではないでしょうか。

日本のパスポートは、管轄の大使館・総領事館が遠い場合(この「遠い」の解釈の仕方は各大使館・総領事館によって異なるので直接確認してください)、申請のほうは郵送でできるのですが、できあがったパスポートを受け取る時には(未成年でも、生まれたばかりの赤ちゃんでも)本人確認が必要で、必ず本人が受領に行かないといけません。大使館・総領事館が遠い場合、交通費(場合によっては宿泊費もかかりますよね)や移動時間、お子さん連れの場合の移動の大変さなどを考えると、タイミングが合えば日本一時帰国時に手続きした方が簡単で費用も安くつく場合が多いです。

Koko

事前に郵送で申請をしていれば、大使館・総領事館がお住まいの地域までパスポートを持って来てくれる「領事出張サービス(1日領事館)」を利用するという手もありますが、一年に何度も来てくれるわけではないので、タイミングが合わず利用できないこともありますよね。

この記事で分かること

  • 日本一時帰国中にパスポートを申請する場合の、申請場所、必要書類、所要日数、手数料
  • 海外で更新せず日本一時帰国中に更新する場合のメリット・デメリット
  • その他、日本でパスポートを取得する場合に注意すべきこと、気になること
    • 米国のESTA(エスタ)やカナダのeTA(イータ)は再取得が必要? →再取得が必要
    • 在留国からの往路と復路でパスポート番号が変わっても、搭乗には問題ない? →問題なし
    • 在留国からの往路と復路でパスポート記載の姓が変わっても(旧姓→婚姻後の姓になっても)、搭乗には問題ない? →問題あり
    • 日本で免税手続きをする際には問題ない? →問題なし

多くの方が、パスポートは「更新」するものだと思っておられますが(かくいう私も本記事のタイトルを「更新」と書いていますが...その方が皆さんに分かっていただきやすいと思ったからです)、パスポートには「更新」制度はありません。パスポートは「切替」するものです。今までの番号を引き継ぐ「更新」(例:運転免許証)とは違い、パスポートは番号が変わる「切替」になります。

※本記事では、以降「切替」と記載します。

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パスポートはいつから切り替えられる?

パスポートの切替申請ができるのは、原則として、残っている有効期間が1年未満になってからです(これは海外でも日本でも同じ)。

ただし、外国のビザ申請などの理由でパスポートの有効期間が1年以上残っている必要がある場合、1年以上の残存有効期間が必要なことを証明できる書類と「事情説明書」を提出すれば、有効期間が1年以上残っていても早めの切替が認められる場合があります。

「一時帰国者」とは?

「一時帰国者」とは「日本国外に生活の本拠があり、一定期間日本に帰国し、実家やホテルなどに滞在した後、生活の本拠のある国外に出国する予定がある者」のこと。

「一時帰国者」の定義をみておきましょう。

「一時帰国者」とは、「日本国外に生活の本拠があり、一定期間日本に帰国し、実家やホテルなどに滞在した後、生活の本拠のある国外に出国する予定がある者」のことを言います。

「一時帰国者」は、日本出国時に「転出届」を出したままになっていて、日本には住民登録がありません。

なんらかの事情で日本に住民登録を残したまま海外に住んでいる人、または、海外からの一時帰国時に住民登録をした人(原則として1年未満の帰国の場合は住民登録できないことになっていますが)は、本人は「一時帰国者」のつもりでも「一時帰国者」の扱いにはなりませんので、日本居住者として普通にパスポートの申請手続きをします。

Koko

それでは、一時帰国者が日本でパスポートの切替手続きをする場合の申請場所や必要書類などについてみていきましょう。

一時帰国者がパスポートの申請を行える場所

海外からの一時帰国者は、求められる必要書類が提出できる場合に限り、次の条件で居所(きょしょ)申請できます。

  • 住民登録不要(住民票を入れる必要はありません)
  • 「居所」は、実家だけでなく、ホテルなどの宿泊施設でもOK
  • 居所がある都道府県内なら、どの申請窓口でもOK

「居所(きょしょ)」とは?

法律用語で「住所ではないけれど、ある程度の期間継続して居住する場所」 のことです。

日本に住所がない(日本に住民登録がない)一時帰国者の場合、「居所」が住所の代わりになります。

パスポートの「居所申請」とは?

住所を管轄する都道府県ではなく「居所を管轄する都道府県でパスポート申請する」ことです。

各都道府県の申請窓口はこちら(外務省のリンク)から調べられます。

ちなみに、通常、パスポートは代理人による申請が認められていますが、海外からの一時帰国中に申請(居所申請)する場合は、代理人申請は認められていません(本人申請のみ可)。

Koko

では、海外からの一時帰国者ということでどんな追加書類が必要になるのかみてみましょう。

一時帰国者がパスポートの切替申請を行う際の必要書類

一時帰国者は追加書類の提出が必要

一時帰国者が日本でパスポートの切替申請を行う場合、通常の必要書類に加え、追加書類の提出が求められます。

パスポートの切替申請に必要な書類

  • 一般旅券発給申請書(10年用または5年用)※2022年4月以降、18歳から10年パスポートの申請が可能
  • 写真1枚(規格はこちら
  • 現在のパスポート
  • 6ヶ月以内に発行された戸籍謄本(抄本)(氏名や本籍などの記載事項に変更があった場合のみ。日本の本籍地役場で取得できる)
  • (場合によって)住民票の写し※一時帰国者の場合不要

これらの書類に加え、一時帰国者は以下の追加書類を提出する必要があります。

一時帰国者に提出が求められる追加書類

  • 居所申請申出書
    • 各都道府県によって様式が違うので、各都道府県の申請窓口で入手しましょう。
    • 【ご参考】東京都の居所申請申出書はこちら(東京都生活文化局ウェブサイト)からダウンロード可。在留国の住所などの連絡先、在留国での在留期間、日本への帰国日、日本からの出国予定日などを記入。
  • 外国に生活の本拠があり一時帰国者であることが確認できる、外国の公的機関が発行した書類一点(有効なもの)
    • 永住証明書(例:アメリカのグリーンカード、カナダのPRカード)
    • 就労ビザ
    • 学生ビザ
    • 再入国許可証
    • 外国人登録証
    • (重国籍者の場合)在留国のパスポート
  • 6ヶ月以内に発行された戸籍謄本(抄本)※ほとんどの都道府県では、氏名や本籍などの記載事項に変更があった場合のみ提出することとされているが、確認要。

本記事を書くにあたり、日本国内のいくつかの都道府県のパスポートセンターに電話をかけて必要書類を確認したところ、都道府県によって微妙に必要書類が違いました。

例えば、私の実家がある県のパスポートセンターでは、海外からの一時帰国者の場合、氏名や本籍などの記載事項に変更がない場合でも戸籍謄本の提出が必要だと言われました(記載事項に変更がなくても戸籍謄本の提出を求めるのはどちらかというと少数派のようですが)。

ですので、念のためご自身が手続きをされる都道府県のパスポートセンターや市役所に電話で確認されることをおすすめします。

一時帰国者であることの証明書 (外国の滞在許可証) が提出できない場合は?

必要書類のうちの「一時帰国者であることが確認できる、外国の公的機関が発行した書類」が何も提示できない場合は、「戸籍の附票」を提出することとされています。

「戸籍の附票(ふひょう)」とは?

あまり必要になる機会がない書類なのでご存じない方も多いと思いますが、本籍地の市区町村役場で戸籍の原本といっしょに保管されている書類です。

住民票とリンクしていて、転出届を出した日付や転出先国名などが書かれています。

戸籍謄本と同じように本籍地役場でしか取得できません(本籍地が遠い方は面倒ですね)。

しかし、「戸籍の附票」しか提出できない人については慎重審査が行われるとされています。

例えば、兵庫県旅券事務所のページには次のようにあります。

海外からの一時帰国者

・居所申請申出書 ※申出書は旅券事務所(出張所)にあります。

・一時帰国者であることが確認できる査証(ビザ)、再入国許可のあるパスポート、外国人登録証、永住証明書、再入国許可証、学生ビザ、グリーンカード(アメリカ)、外国人居留証(中国)、その他在留国が滞在を許可することを証明する公文書のうち1点。(いずれも提示できない場合は、戸籍の附票。この場合、慎重審査となる。

引用:兵庫県旅券事務所「パスポート(旅券)のご案内
Koko

慎重審査。
ここからはあくまで私の推測なのですが...

日本の国籍法では、自分の意志で外国籍を取得した人は自動的に日本国籍を失うと定められています(国籍法第11条第1項)。日本国籍喪失者は、本来は、海外の大使館・総領事館(または日本の本籍地役場)に「国籍喪失届」を出さなければなりません。

それでも、隠れて日本のパスポートを持ち続けるために(これは違法行為です)、あえて在留国の日本国大使館・総領事館ではパスポートの切替をせず(近年、多くの国の日本国大使館・総領事館において、在留国の滞在許可証の確認が厳しくなっているため)、日本国内で切替手続きを行うという抜け道を利用する人がいるようです。

ですので、そういった抜け道を防ごうと慎重審査になるのかしらと予想します。

日本でのパスポート申請の所要日数、手数料

申請から受領までの所要日数

所要日数は都道府県によって多少異なりますが、早いところで6日(申請日を含む。土日祝日を除く)とされているので、最短でも8日(申請日を含む)かかります。

長いところでは10日~2週間かかるとしているところもあるので、正確な所要日数については、切替申請を行う予定の各都道府県の申請窓口にご確認ください。

ゴールデンウィークなどの大型連休や年末年始(12/29~1/3は行政機関は休み)を挟んだ場合、さらに時間がかかります。

パスポート発給手数料

パスポート種類発給手数料
10年16,000円
5年(12歳以上)11,000円
5年(12歳未満)6,000円

一時帰国中にパスポート申請を行うメリット・デメリット

一時帰国中にパスポート申請を行うメリット・デメリット

海外の大使館・総領事館ではなく、日本一時帰国中にパスポートの切替申請を行う場合、どのようなメリット・デメリットがあるのかまとめてみました。

メリット

  • 海外で大使館・総領事館から遠く離れたところに住んでいる人にとっては、パスポートの手続きに交通費(場合によっては宿泊費)や移動時間が結構かかる。また、領事出張サービスを利用しようと思うと、事前に郵送申請しておかなければならない。日本だと比較的近いところへ直接出向いて申請・受領できるため、海外に比べお金・時間・手間の節約になる。
  • 海外の大使館・総領事館は平日しか開館していないので、仕事をしている人は休みを取ってパスポートの手続きをしないといけない(大使館・総領事館はお昼も閉まっているので、仕事の昼休みを利用して手続きに行くこともできない)。日本への一時帰国中なら平日での手続きにも支障がない。

デメリット

  1. 海外では代理人による申請が可能な場合があるが、日本一時帰国時の申請は代理人申請不可。本人による申請のみ可能。
  2. 海外でパスポートの有効期限内に切替手続きを行う場合、氏名や本籍などの記載事項に変更がなければ戸籍謄本の提出は不要だが、日本では、一部の都道府県で、海外からの一時帰国者だという理由で(有効期限内の切替で記載事項に変更がない場合であっても)戸籍謄本の提出を求められることがある
  3. パスポート番号が新しくなると米国のESTAやカナダのeTAが無効になる。例えば、カナダ在住者がアメリカ経由の飛行機でカナダに戻る場合にはESTAを再申請しないといけなくなってしまう(後述)。
  4. 申請窓口の担当職員に(在留国の大使館・総領事館職員であれば当然知っているであろう)国籍取得要件や外国の氏名表記などに関する知識がなく、申請手続きに時間がかかってしまう場合がある。外国の氏名表記について言えば、例えば、ドイツ語のウムラウトなどは英語のアルファベットに置き換える決まりになっている(ä→ae、ö→oe、ü→ue、ß→ssなど。例えば、ドイツの姓「Müller」は日本のパスポートでは「Mueller」と表記)のだが、ドイツから日本に一時帰国し、市役所でパスポートの申請を行った人の話では、職員さんがウムラウトの英語表記のことを知らず確認に手間取り、手続きに通常よりもかなり時間がかかったとのこと。

場合によってメリットにもデメリットにもなりうること (円安の今はメリット)

海外の大使館・総領事館でのパスポートの発給手数料は、政令によって円建で規定されている額を年度毎の換算率により現地通貨に換算しています。年度内(4月1日~3月31日)は変動しません(毎年3月下旬に、その年の4月1日から1年間の手数料が発表されます)。

その時の為替レートによっては、日本で切替する方が発給手数料が安くつくことがあります。これまで時々比べてきましたが、日本で切替手続きをした方がお得なことが多いです。

例えば、2022年7月2日時点では、下表のように、海外よりも日本で切替申請した方がお得です。今は、特に対ドルで円安が進んでいるので、特にアメリカ・カナダで切替するより日本で切替した方がお得です(アメリカではなく日本で切替すると約4000円(約30ドル)安くつきます)。

10年パスポート手数料
(現地通貨)
10年パスポート手数料
(日本円換算)
日本16,000円16,000円
アメリカ148ドル20,010
カナダ188ドル約19,730円
オーストラリア198ドル約18,240円
EU125ユーロ約17,620円
英国109ポンド約17,820円
中国940元約18,960円
韓国167,000ウォン約17,380円
タイ4,650バーツ約17,660円
10年パスポート手数料比較

日本でパスポートの切替をする際に気になること、注意すべきこと

米国のESTA (エスタ) やカナダの eTA (イータ) はパスポート番号と紐づいているので再申請が必要

例えば、カナダ在住者がアメリカ経由で日本に一時帰国する場合に必要な米国のESTAですが、日本でパスポートの切替をしてパスポート番号が変わったら、旧パスポート番号に紐づいていたESTAは無効になります。再度、新しいパスポートでESTAを申請し直さなくてはなりません。

ESTA申請、eTA申請は出発の72時間前までに行うよう推奨されていますが、日本一時帰国中にパスポートの切替申請をしてからESTA申請を行う場合は、早め早めに動きましょう!

在留国からの往路と復路でパスポート番号が変わるけれど、搭乗には問題ない?

Koko

問題ありません。

航空券の氏名がパスポート記載の氏名と同一である限り、パスポート番号が変わっても、問題なく搭乗できます。

ANAなどでは、復路出発前までに、ウェブサイトの予約内容確認画面から、登録してあるパスポート情報を変更できます。

在留国からの往路と復路でパスポート記載の姓が変わる (旧姓→婚姻後の姓になる) けれど、搭乗には問題ない?

Koko

これは問題ありです。

往復航空券の場合、往路(在留国→日本)と復路(日本→在留国)の便を別の姓で予約することはできません。ですので、日本で、婚姻後の姓が記載されたパスポートを取得してしまった場合、旧姓で予約された帰りの便には乗ることができなくなってしまいます!

婚姻で姓が変わった場合は、まず在留国で婚姻後の姓が記載されたパスポートを取得してから、婚姻後の姓で往復航空券を予約しましょう。または、日本への一時帰国前にパスポートの姓変更を行う時間がないようなら、旧姓のパスポートで日本に一時帰国した後、在留国に戻ってきてから大使館・総領事館で姓変更の手続きをしましょう。

ちなみに、旧パスポートと新パスポートで、記載されている本籍(domicile)が変わるのは問題ありません。

日本で免税手続きする時には、新旧両方のパスポートを持っていく

海外在住日本人でも「非居住者」としての条件を満たしていれば、日本で免税が受けられます(詳細は、国土交通省観光庁のサイト)。

私は、日本への一時帰国時、毎回、デパートや家電量販店、ユニクロなどで、日本入国印が押されたパスポートを提示し免税手続きをしているのですが、日本でパスポートの切替をした場合の免税手続きについて、問題ないかどうかユニクロのカスタマーセンターにメールで聞いてみました。回答は次の通りです。

パスポートの更新後に免税対応をご希望の際には、更新前のパスポートを更新後のパスポートと併せて、店舗へお持ち込みください。

更新前のパスポートにて入国から6か月である事が確認できれば、免税のご対応承っております。

引用:ユニクロカスタマーセンターからの返信(2021年3月25日)

というわけで、日本入国印がある旧パスポート(VOID処理して返却してもらったもの)と新パスポートの両方を持っていけば免税手続きは受けられます。

まとめ

最後に、海外在住者が日本への一時帰国中にパスポート切替手続きをする場合のポイントをまとめます。

  • 海外で大使館・総領事館が遠い人には、時間・お金の節約になる。
  • 実家やホテルを「居所」として、居所のある都道府県のパスポート申請窓口にて切替申請ができる。
  • 日本での住民登録は不要(住民票の提出は不要)。
  • 追加で必要になるのは「居所申請申出書(用紙は窓口でもらえる)」と「在留国の滞在許可証」の2つ。都道府県によっては、戸籍謄本の提出を求めるところもあり(少数派)、事前に電話で必要書類を確認した方がよい。
  • 申請も受領も本人のみ可能。
  • パスポート発給手数料は、為替レートによるが、海外より日本の方が安くつくことが多い。
  • 往路と復路のパスポート番号、記載されている本籍が違っても問題なく搭乗できるが、パスポート記載の氏名が違うと搭乗できないので要注意。
  • 米国のESTA、カナダのeTAは、パスポート番号と紐づいているため、新しいパスポート番号で再申請が必要。

日本一時帰国中にパスポート切替の申請をしようとお考えの場合、日本での滞在時間は限られているでしょうから、思わぬハプニングがあっても対処できるよう早め早めに動かれることをおすすめします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!お役に立てましたら幸いです。

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