【2022年4月1日~】18歳で10年パスポートを申請できるようになり、重国籍者の国籍選択期限が22歳→20歳になりました。詳しくはこちら

パスポートの本籍変更はばれる? 本籍変更しないとどうなる?

パスポートの本籍変更はばれる? 本籍変更しないとどうなる?

こんにちは!ドイツ在住のKokoです。

パスポートの身分事項ページ(顔写真があるページ)には、本籍(都道府県名のみ)が記載されています。

日本のパスポートの身分事項ページには本籍地(都道府県名のみ)が記載されている

本籍は、結婚や転籍などにより変更になることがあります。

本籍の都道府県名が変更になった場合(例えば、本籍が東京都から神奈川県に変更になった場合)はパスポートの記載事項変更をしないといけない、と法律で定められています。

本籍の記載を変更するだけで手数料が6,000円!?
次回のパスポート更新まで待ったらダメかな?
本籍が変更になったってばれるのかな?

パスポートの本籍変更手続きをしないとどうなるの?
旧本籍記載のパスポートで海外旅行に出かけたら何か問題があるのかな?

と思っている方もおられるのではないでしょうか。

本記事では、こういった疑問にお答えします。

この記事は、日本と海外、どちらにお住まいの方にもお読みいただけます。

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パスポートの記載事項(本籍や苗字)に変更があった場合に本来行うべき手続き

パスポートの記載事項に変更があった場合の手続きを定めた法律

パスポートの記載事項(氏名や本籍)に変更があった場合に本来行うべき手続きについて、まずは法律を見てみましょう。

旅券法第10条によると、パスポートの記載事項に変更が生じた場合は、新しいパスポートを遅滞なく申請しなければならない、とされています。

(記載事項に変更を生じた場合の取扱い)

第十条 一般旅券の名義人は、当該一般旅券の記載事項に変更を生じた場合には、前条第一項の規定の適用がある場合を除き、遅滞なく、当該一般旅券を返納の上、第三条の規定により新たに一般旅券の発給を申請するものとする。

旧本籍記載のパスポート使用について罰則はある?

記載事項変更の手続きを速やかに行わなかったり、旧本籍が記載されたパスポートを使用したりすることについては、罰則は定められていません。

パスポートの記載事項変更には2つの方法がある

パスポートの記載事項(本籍や苗字)を変更するには次の2つの方法があります。

  1. 新たに10年または5年の有効期間をもつ(有効期限がリセットされた)パスポートを申請する方法(切替)
  2. 現在のパスポートと有効期限が同一の(現パスポートの有効期限を引き継ぐ)パスポートを申請する方法載事項変更)

切替と記載事項変更、どっちがいいの?

日本にお住まいの場合は、

  • パスポートの有効期限があとどれぐらい残っているのか?
  • 今後も海外旅行や出張に出かける予定(可能性)があるのか?

などを考慮し、自分に合った変更手続きのタイミング、変更方法(「切替」または「記載事項変更」)を決めるとよいでしょう。

「切替」「記載事項変更」の各手数料は次の通り。

パスポート種類切替記載事項変更
10年16,000円6,000円
5年(12歳以上)11,000円6,000円
5年(12歳未満)6,000円6,000円

海外にお住まいの場合は、

日本国籍だけお持ちの場合、海外では常に有効な日本のパスポートを所持している必要があります。

残存有効期限を確認し、料金的に「切替」「記載事項変更」のどちらがお得かで決めるとよいでしょう。

パスポート種類切替記載事項変更
10年148ドル56ドル
5年(12歳以上)102ドル56ドル
5年(12歳未満)56ドル56ドル
米国での発給手数料(2022年度)
パスポート種類切替記載事項変更
10年125ユーロ47ユーロ
5年(12歳以上)86ユーロ47ユーロ
5年(12歳未満)47ユーロ47ユーロ
ユーロ圏での発給手数料(2022年度)

「切替」と「記載事項変更」の違いがよくわからないどれだけ有効期限が残っていたらどちらの方法が料金的にお得なのか知りたい、という方のために、別記事にわかりやすくまとめています。

旧本籍記載のパスポートを使っていることはばれる? 本籍が違うと問題になる?

パスポートに旧本籍地が記載されていたらばれる? 本籍地が違うと問題になる?

パスポートに記載されている本籍(都道府県名)の変更手続きをしていなくても、旅行はできます。

日本の出入国審査の時に、「本籍が変更になったのに手続きをされていないですね」と呼び止められたり、注意されたりすることはありません。日本の出入国審査官には、あなたが本籍を変更したかどうかはわかりません。

外国の出入国審査官にいたっては、絶対にわかりません(そもそも日本の戸籍制度特有の「本籍」が何か知らないでしょう)。

パスポートに本籍が記載されている国は日本だけ!?日本のパスポートに本籍が記載されている理由

本籍(registered domicile)は日本の戸籍制度特有のもので、海外にはないものです(中国と台湾にはあります)。外国のパスポート(中国、台湾含む)には、通常、日本のパスポートの「本籍」にあたる欄に「出生地(place of birth)」が記載されています。

なぜ日本のパスポートには「出生地(place of birth)」ではなく「本籍」が記載されているのか、外務省に問い合わせたところメールで次の回答をいただきましたので、ご参考まで。

旅券(パスポート)の記載事項については、国連専門機関である国際民間航空機関(ICAO)で国際標準が定められております。出生地については、氏名や生年月日などと異なり、旅券への記載の要否を各国が任意に選択できることになっています。

日本においては、個人の身分関係や国籍を公証する資料は戸籍であり、戸籍を基に同一人性の確認を行っているため、日本国旅券においては従来から、出生地ではなく戸籍の登録地である本籍の都道府県名を記載しています。

外務省領事局旅券課からの回答(2021年4月26日)

東京都生活文化スポーツ局の案内によると、婚姻による苗字の変更があった場合でさえ、次のような事情がある場合には、(一時的に)記載事項変更手続きをせずに旅行することを容認しています。

パスポートと航空券のお名前が違っていると飛行機に乗れません。

新婚旅行などで海外に行かれるときは、航空券が新しいお名前で予約されていることを確認した上で記載事項変更の申請を行ってください。

航空券を婚姻前のお名前で予約したときは、変更しないでそのままご旅行していただき、帰国後に記載事項変更の申請をしてください。

引用:東京都生活文化スポーツ局「氏名・本籍等に変更があった場合

苗字の変更は、航空券の予約名や海外旅行傷害保険の被保険者名、海外に長期滞在する場合のビザの申請などに関わってきます。ですので、婚姻などで苗字が変更になった場合、将来パスポートを使い続ける予定がある人は、比較的早い段階でパスポートの苗字変更手続きを行っておられると思います。

一方、本籍の変更は、航空券予約や海外旅行傷害保険加入などに関係ありません。

実際のところ旧本籍が記載されたパスポートであっても使えるので、次回のパスポート更新までそのまま放置している人が少なくないのではないでしょうか。

旧本籍が記載されたパスポートを使い続けるデメリット

まず、法律違反です。(ですが、上にも書きましたが、罰則はありません。)

それ以外に、旧本籍が記載されたパスポートを使い続けることでどんなデメリットがあるのでしょうか。

旧本籍が記載されたパスポートを使うということは、

  • パスポートで現在の本籍(都道府県名だけですが)の証明ができなくなる
  • 本籍による本人確認ができなくなる

ということです。

日本国内、海外で、パスポートで本籍(都道府県名のみ)を証明しなければならない場面、本籍による本人確認ができなくて困る場面というのはあるのでしょうか。

海外での有事の際、本人確認・邦人援護の妨げになる?

ネット上には、

「海外でテロなどの被害に遭った時に、旧本籍が記載されたパスポートだと、大使館・総領事館がスムーズに本人確認できなくなる」

という発言があります。

これはあくまで私個人の考えなのですが、パスポートには本籍以外の身分事項(パスポート番号、氏名、生年月日)もあるわけですし、旧本籍が記載されていることが、本人確認や邦人援護の妨げになるとは思えません。

ちなみに、日本人が海外に3ヶ月以上住む場合、お住まいの地域を管轄する日本国大使館・総領事館宛に「在留届」を提出することが法律で義務付けられていますが、「在留届」の「本籍」は届出任意項目(届けてもいいし、届けなくてもいい項目)となっています。

Koko

有事の際の本人確認、邦人援護に本籍情報が不可欠なのであれば、「在留届」での本籍登録が必須になっているはずだと思うんです。

在留届とは?

海外在留邦人が事件や事故、災害に遭ったのではないかと思われるとき、「在留届」があれば電話やメール(SMSを含む)を用いた安否の確認、緊急連絡、救援活動、留守宅への連絡等が迅速に行えます。

引用:外務省「「在留届」をご存知ですか?

次回のパスポート更新が面倒になるかも

パスポートを作ってから、婚姻、離婚、転籍などで、本籍の都道府県が2回以上変わっていたら、次回のパスポート切替の手続きが面倒なことになる可能性があります。

姓や本籍を変更したときにパスポートの訂正手続を行わず、その後さらに転籍等を行なった場合、最新の戸籍にパスポートに記載された姓や本籍が載っていないことがあります。

その場合、運転免許証などで変更の事実が分かれば申請を受け付けできますが、パスポートと戸籍が同一人物のものであるかどうか確認できないときには、除籍謄本を提出していただくことがあります。

引用:東京都生活文化局「氏名・本籍等に変更があった場合

パスポートと戸籍謄本などの書類を同時に提出する場面では問題になるかも

外国の永住権やビザを申請したり、外国で婚姻手続きをしたりする際に、パスポートとともに、出生証明書(海外の日本国大使館・総領事館が戸籍謄本から作成するもので、必ず本籍が記載されている)や戸籍謄本の翻訳などの書類を提出することがあります。

その際に、パスポートの本籍を変更していなかったら、パスポート記載の旧本籍と他の提出書類に記載されている現在の本籍が違うので、書類の整合性が取れず問題になる可能性があります。

海外在住者が日本国内での身分証明時に困る場面があるかも

海外在住日本人は、日本では住民登録していないため、日本のマイナンバーカードや健康保険証などがありません。日本の運転免許証はもう更新していない、という方もいらっしゃるでしょう。

これらの身分証をお持ちでない場合、日本国内ではパスポートを身分証として提示することがありますが、現在の本籍が記載されていないと困る場面があるかもしれません。

最後に

パスポートは、海外で自分の身分を証明し、有事の時に支障なく保護が受けられるようにするための大事なもの。

海外在住日本人にとっては、日本一時帰国時の身分証としての役割もあります。

旧本籍が記載されたパスポートでも海外渡航はできますが、記載事項変更手続きは法律で定められていることですし、すべきことはきちんとしておいた方が安心ですね。

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