こんにちは！カナダの永住権を持っているKokoです。
カナダの永住者であることを証明するPermanent Resident Card、略してPRカード。
カナダ入国には、空路・陸路・海路いずれの交通手段で入国するにせよ、有効なPRカードを所有している必要があります。
PRカードの有効期間は5年。有効期限が切れる前に更新しようとするなら、5年に一度更新時期がやってくる計算になります。
私自身、カナダの永住者となって約5年が経ち、初めてPRカードを更新しました。
その際に自ら経験したことや、過去にPRカードの更新をしたことがあるまわりの人たちの失敗談などを交えながら、PRカード更新にかかる手続きをまとめてみました。（本記事は時々更新していますが、その都度IRCCのHPで最新情報を確認しています。）
【NEW】2022年6月、PRカード更新申請書が新様式になりました。現在は、以前は別々だった、PRカード更新とPRTD（永住者渡航文書。後述）申請の申請書が共通になっています。
Koko本記事は、2022年12月以降の最新版申請書に合わせて内容を更新しています。
本記事では、PRカードの更新手続きに関する以下のような疑問に答えています。
- オンライン申請できる？
- カナダ国外から手続きできる？
- いつから（残存有効期間がどれだけになったら）手続きできる？
- PRカードの有効期限が切れる前と切れた後で、手続き方法に違いがある？（期限切れだったら、必要書類が増えたりする？）
- 必要書類は？
- 写真の規格は？
- 申請書記入時の注意点は？
- 申請書類郵送後、新しいPRカードが手元に届くまでの所要日数は？
- 自分の申請の審査状況を知る方法は？
【NEW】現在はオンラインでのPRカード更新手続きが可能！
2022年1月31日、IRCCから、将来的にオンラインでPRカードの更新手続きが可能になる予定との発表がありました。2023日3月19日現在、私自身IRCCのサイトを隅々まで探してみたのですが、PRカードの新規申請についてはオンライン手続きについての記載があるものの、PRカードの更新についてはオンライン手続きが可能だという記載が見当たりません。「Instruction Guide (IMM5445)」（私が確認したのは、ガイド左下の更新日付が「Date modified: 2022-09-02」となっているもの）を確認すると郵送での申請方法しか案内されていません。ただ、「Document Checklist (IMM 5644)」 を見ると「オンライン手続きも可能なの？」と思える記載があります。（まだオンライン手続きの導入期で Instruction Guide がアップデートされていないのでしょうか。）
そこでネットで色々検索したところ、実際に2022年8月にPRカードの更新手続きをし、無事新PRカードを入手された方の体験談を見つけました！Permanent Residence Portal からログインして更新申請書類をアップロードできるようです。
オンラインでの手続きについては私自身が実際に試したわけではありませんので、本記事では、従来通りの郵送申請の方法について解説しています（現在も郵送申請は可能。というかまだ郵送申請が主流なのではないかと思います）。ですが、郵送にせよオンラインにせよ更新要件や提出書類などは同じですので、オンライン申請を検討されている方にも参考にしていただけると思います。
いずれにせよ、PRカード更新のルールや手続き方法は突然変わる可能性があります。必ずご自身の申請前に、IRCC（カナダ移民・難民・市民権省）のHPの「Permanent Residents」のページから最新情報をご確認ください。
PRカード更新の要件
5つの要件
まず、自分がPRカードを更新するのに必要な条件を満たしていることを確認しましょう。
PRカードの更新手続きができるのは、次の5つの要件をすべて満たしている場合です。
- 現在カナダに住んでいる。
- すでにPRカードの有効期限が切れている。または、残存有効期間が9ヶ月（270日）以内である。
- 過去5年のうち2年（730日）以上カナダに住んでいた。
- カナダ政府から国外退去命令を受けていない。
- カナダ市民権（国籍）を取得していない。
Koko上の要件①～③について少し補足しますね。
【要件①】現在カナダに住んでいる
PRカードの更新手続きはカナダ国外からはできないルールになっています。
もしカナダ国外にいる時にPRカードの有効期限が切れてしまったら？
PRTD/permanent resident travel document（永住者トラベルドキュメント/渡航文書）（→IRCCのHP「permanent resident travel document (PRTD)」）を申請・取得する必要がありますが、永住者としての要件を満たしていれば取得できます（上記要件③の居住要件を満たしていなければ拒否されます（例外あり。後述））。
PRTDを提示しカナダに入国した後は、カナダ国内ですぐにPRカードの更新申請をしなければなりません。
※PRTDは、滞在中の国のVAC（Visa Application Centre。日本の場合は、カナダ政府公認のVFS Global）で申請します。
【要件②】すでにPRカードの有効期限が切れている。または、残存有効期間が9ヶ月 (270日) 以内である
PRカードの更新申請手続きは、PRカードの有効期限まで9ヶ月（270日）を切った時点で始められます。
PRカードの有効期限が切れていても、問題なく更新手続きができます。
Koko「PRカードの有効期限が切れた」＝「永住権がなくなった」ということではありません！
ただし、どのタイミングで更新申請をするかで、新しいPRカードの有効期限が変わってきます。
新しいPRカードは原則5年間有効ですが、旧PRカードの有効期限を引き継いで旧PRカードの有効期限から5年間延ばしてもらえるわけではありません。
申請書類の審査が終了し新カードが作成された日の5年後が新PRカードの有効期限となります。
じゃあ、お金もかかるし、5年後の更新手続きもできるだけ遅らせたいし、有効期限から逆算して、できるだけ遅く更新手続きをしよう！
と思われるかもしれませんが、私のまわりには、申請書類に不備があって書類が返送された人が結構います（つまり、それだけ余分に審査時間がかかります）。
こんなツイートも。
Koko忘れた頃に返送されてくるんですよね。（審査に時間がかかっていた時期に申請されたので返送まで4ヶ月かかったんですね．．．4ヶ月はキツイですね。）
残存有効期間が9ヶ月を切った時点で手続きできるので、カナダ出国予定や可能性がある人は、できるだけ早く手続きを行うことをおすすめします！
【要件③】過去5年のうち2年 (730日) 以上カナダに住んでいた
730日間は連続していなくてもOK。合計で730日以上が必要です。
※「5年」は、PRカード更新の申請書に署名日から逆算します。
ただし、730日以上カナダに住んでいなくても、以下の4つのケースのうちのいずれかに該当する場合（証明書類が提出できる場合）、カナダ国外に住んでいた日数を必要日数の730日間に含めることができます。
- カナダ国籍保持者（配偶者、コモンローパートナー、親）とともにカナダ国外に住んでいた場合
- カナダ企業から国外に派遣された、カナダ永住権保持者（配偶者、コモンローパートナー、親）とともにカナダ国外に住んでいた場合
- カナダ企業またはカナダ公的機関からの派遣でカナダ国外で働いていた場合
- 人道的な理由がある場合
詳しくは、IRCCのHP「Apendix A: Residency obligation」をご覧ください。
PRカード更新書類審査にかかる日数 (目安) の調べ方
PRカード更新申請書類審査にかかる日数（目安）は、IRCCのHPの
「Apply for, renew or replace a PR card: About the process」のページ
で確認できます。（まずは、↑ のリンクをクリックしてみましょう！）
「Processing time」というのは、郵送した申請書類がIRCCのPRカード審査センターに届いてから、審査が終了するまでの日数です。
このページに表示される日数（目安）は、ひんぱんに更新されています。
あくまで「目安」ではありますが、もし申請書類に不備がなければ（一度も返送されなければ）大体いつ頃新しいPRカードを入手できるかが予想できます。今後のカナダ出国の予定や可能性と合わせて、申請時期を検討できる材料になります。
Koko2021年春以降しばらくは約80日 → 2021年8月～2022年2月は約110日～138日 → 2022年4月は約85日 → 2022年7月は約60日 → 2022年11月は約90日という感じでしたが、現在（2023年3月19日）は審査日数は比較的短めで67日。
それでも、今申請して手続きがスムーズに進んだとしても新PRカードを入手できるまで約2ヶ月半かかることを覚悟しましょう！
【ご参考】
私自身がPRカードを更新した際の、申請書郵送→審査→新カード発送の流れと所要日数は、以下の通り。
※私が申請した時の 「Processing time（審査にかかる日数（目安））」 は80日弱でした。
※一度も書類が返送されなかった、スムーズなパターンです。
| 8月23日 | PRカード更新申請書類がIRCCに到着（書留郵便のトラッキングにて確認） |
| 11月1日 | IRCCから「8/23にあなたの申請書類を受領しました」という、申請書類受領確認（Acknowledgement of Receipt (AoR) of your application）メールを受信 |
| 11月9日頃 | 新PRカード発行 |
| 11月13日 | IRCCから新PRカード発送 |
Kokoつまり、私の申請書類が先方に届いてから70日後にやっと書類が審査官の手に渡り、私の申請書類が先方に届いてから82日後に新しいPRカードが発送されたということですね！
PRカード更新の必要書類
必要書類リスト
PRカード更新申請に必要な書類は、以下の通り。
全員に共通する必要書類
PRカードの有効期限が切れてしまってからの申請も、有効期限内の申請も、提出書類は同じです。
- 記入・署名済みの申請書 [IMM 5444]
- PRカードの表裏両面コピー
- 有効な日本のパスポート（顔写真がある、見開き1ページ）のコピー（※有効なパスポートのコピーを提出できる場合、カナダ入国スタンプのページのコピーは不要）
- または、カナダの永住者になった時に所有していた日本のパスポート（顔写真がある、見開き1ページ）のコピー、及び、カナダに入国し永住者になった時の入国スタンプがあるページのコピー
- 写真2枚（小封筒に入れる。小封筒には申請者名を書く。クリップやホッチキスは使用しない）※規格については後述。オンライン申請の場合は写真データをアップロードするため1枚でよい。
- 更新手数料50ドルの支払い証明書
- チェックマークを入れた、必要書類チェックリスト（Document checklist）[IMM 5644]
以下のケースに当てはまる人のみ提出する書類
- 【18歳未満のみ】出生証明書のコピー
- 【18歳未満のみ】学校の成績表や出席記録など、学校に通っていたことが証明できる書類のコピー
- 【過去5年間で1095日以上カナダ国外に住んでいた人のみ】次の①～④のいずれかを証明できる書類
- カナダ国籍保持者（配偶者、コモンローパートナー、親）とともにカナダ国外に住んでいた。
- カナダ企業から国外に派遣された、カナダ永住権保持者（配偶者、コモンローパートナー、親）とともにカナダ国外に住んでいた。
- カナダ企業又はカナダの公的機関からの派遣でカナダ国外で働いていた。
- 人道的理由がありカナダ国外に住んでいた。
- 【更新を機に、記載氏名の変更をする人のみ】法的な氏名変更を証明する書類のコピー（IRCCのHP「Legal Change of Name」の項参照）
- 【更新を機に、性やジェンダーを変更する人のみ】申請書 [IRM 0002]
必要書類を準備する際の注意点
PRカード更新申請書類は郵送、または、オンラインでアップロード
PRカードの更新手続きに必要な情報及び申請書は、すべてIRCCのHPで閲覧・ダウンロードできます。
PRカード更新手数料は、郵送申請の場合でもオンラインで支払います。
「Instruction Guide (IMM5445)」（私が確認したのは、ガイド左下の更新日付が「Date modified: 2022-09-02」となっているもの）によると、申請書類の提出は郵送で行うよう案内があります。ですが、冒頭で書いたように、現在はPRカード更新のオンライン申請が可能になっていて Permanent Residence Portal からログインして申請書類をアップロードできるようです。
IRCCホームページのPDFフォームがブラウザで開けない場合の対処法
IRCCのHPにある申請書類や書類チェックリストなどのPDFファイルをブラウザで開こうとすると、エラーメッセージが表示されて開けない場合があります。
PRカード更新申請書類でいうと、書類の [IMM 5444] [IMM 5644] などが開けない！という状況です。
Koko開く方法を見つけるのに苦労しました～
私自身困って、色々検索して、試してみて、無事ファイルを開くことができた方法を別記事にまとめましたので、お困りの方はご覧くださいね。
PRカードの原本は郵送しない
郵送申請の場合、必要書類リストにおいて「コピー」と記載のあるものは、原本（オリジナル）ではなくコピーを送付します。「コピー」と記載がないものは原本を送ります。
PRカードの原本は郵送しません。現在持っているPRカードは、新PRカードが手元に届くまで有効なPRカードとして使用できます。
ちなみに、PRカード申請はカナダ国内で行う必要がありますが、申請手続き後はカナダ国外へ出られます（申請書類に不備があると返送されるので、長期の旅行の場合は留守中（そろそろ審査が終わったかな、という頃）に他の人に郵便物をチェックしてもらえるようお願いしておくと安心ですね）。ただし、現在持っているPRカードは新PRカードの発行日から60日後に無効になります。IRCCのHPの「Processing time（審査にかかる日数（目安））」（上述）から新PRカードの大体の発行日の見当をつけ、カナダ国外への旅行計画を立てるようにしましょう。
次の3つのケース：
- PRカードの有効期限が切れた後にカナダから出国する場合（←PRカードの有効期限が切れていてもカナダからの出国は可能）
- カナダ国外に滞在中、PRカードの有効期限が切れてしまった場合
- カナダ国外に滞在中、PRカード上の見た目では有効期限内だが、新PRカードが発行されて60日が経過しているため、PRカードが実質無効になっている場合
は、滞在中の国にあるVAC（＝Visa Application Centre。日本の場合は、カナダのIRCCから認可を受けた民間企業VFS Global。ビザ申請センターは東京と大阪にあります）で PRTD（permanent resident travel document）を申請・取得してからでないとカナダに戻ってこられないので注意しましょう。例えば日本では、PRTDの取得に1ヶ月かかったという人もいるので（2022年10月中旬に日本のVFS Globalに問い合わせたところ、平均審査期間は約10日～1ヶ月とのことでした。審査はフィリピンのマニラで行われるので、申請書類とパスポート原本をマニラに送って返却されるのを待つ必要があります）、日本での滞在日数が限られている場合はリスクが大きいです（また、パスポートが手元にないと、日本の運転免許証更新やJRパス引き換え、免税での買い物などができないので不便ですよね）。日本の家族に何かあってどうしても日本に行かなければならないという状況でもない限り、新PRカードを入手してからカナダから出国した方が安心です。
写真の規格には要注意
写真の規格は、IRCCのHPの「photo specifications (PDF, 614.24 KB)」で確認できます。
- 6ヶ月以内に撮影されたもの。※ただし「Instruction Guide (IMM5445)」の方では「12ヶ月以内に撮影された写真（photos taken within twelve (12) months of the date of this application）となっており、オンライン申請の場合は12ヶ月以内に撮影されたものでもよいとのこと。
- カラー、白黒、いずれも可。背景は白色。影のないもの。
- 写真サイズ（外枠）は、縦7cm*横5cm。頭頂からあごまでが31mm～36mm。
- 目がしっかり開いていないもの、口が開いているもの、微笑んでいるもの、顔が正面を向いていないものは、すべてNG。
- 2枚の写真のうち1枚の写真の裏面に、次の5つの情報を記載する必要あり（①②は申請者自身で記載、③④⑤は写真屋さんが記載。③④⑤は、手書きでもスタンプ押印でもよいが、シール貼付によるものは不可）
- 申請者の氏名
- 申請者の生年月日
- 写真屋さんの店名
- 写真屋さんの住所（住所の一部のみ記載など、省略不可）
- 写真撮影日
カナダの写真屋さんは、PRカード申請用の写真の規格をご存じのところも多いと思います。
ですが、念のため、写真に問題がないことをその場で自分でも確認できるよう、規格のPDFをプリントアウトして持って行かれるか、スマホで規格を確認できる状態で行かれることをおすすめします。
Koko写真についての審査は、皆さんが思っておられるより厳しいですよ。
私のまわりには、ちゃんとした写真屋さんで撮影してもらったのにアウトだった（申請書類が返送された）人が何人かいるので．．．
特に、以下の写真はすべてNG。
- 目がしっかり開いていないもの
- 口が開いているもの
- 微笑んでいるもの
- 顔が正面を向いていないもの
Koko意識せずとも、少し微笑んでいたり、わずかに口が開いていたり、ということがあるようです。
英語･フランス語以外の提出書類があったら翻訳を依頼しよう
もし提出書類の中に、英語・フランス語以外の書類がある場合は、英語またはフランス語に翻訳したものを提出する必要があります。
申請者自身や申請者の親族が翻訳したものは認められません。カナダ国内の公認翻訳者（certified translator）に依頼するのが安心です。
日本語から英語（日本語からフランス語）に翻訳できる、カナダ国内の公認翻訳者リストはこちら。
PRカード更新申請書類の記入上のポイント、注意点
まず、IRCCのHPから、次の２つのPDFフォームをダウンロードします。
どちらもパソコン上で記入します（以前は、申請書をプリントアウトして手書きで記入できたのですが、現在の申請書は、その人の記入内容によって新たな質問が出現する仕組みになっているので、パソコン上での記入が必須です）。
- 申請書（Application for a Permanent Resident Card or Permanent Resident Travel Document）[IMM 5444]
- 2022年12月のものが最新版 → 申請書左下に「IMM 5444 (12-2022) E」（英語）または「IMM 5444 (12-2022) F」（仏語）と記載があるものが最新版
- 必要書類チェックリスト（Document Checklist）[IMM 5644]
- 2022年6月のものが最新版 → チェックリスト左下に「IMM 5644 (06-2022) E」（英語）または「IMM 5644 (06-2022) F」（仏語）と記載があるものが最新版
申請書 [IMM 5444] は、注意事項に従ってひとつひとつの質問に丁寧に正確に回答していきますが、何をどう記入したらよいのかわかりにくい項目があります。
以下、記入上の注意点などについてみていきましょう。
UCI numberとは?
さて、申請書を記入するかと画面に向かい、多くの人が最初につまづくのがセクション1（APPLICANT SITUATION）の「1.2 UCI number」。
UCI = Unique Client Identifier の略で、8桁または10桁の番号です。
8桁の人は「0000-0000」、10桁の人は「00-0000-0000」というフォーマットになっています。
手元にあるPRカード表面の「ID No」というところに記載されている番号がこの「UCI number」です。
PRカード裏面を見れば記入できる項目
他にも、手元にあるPRカードを見れば記入できる項目があります。
以下の質問の回答はすべて、PRカードの裏面に記載されています。
- 1.4 Date you became a PR in Canada（カナダのPR/永住者になった年月日）
- 1.5 Place you became a PR in Canada（カナダのPR/永住者になった場所。都市名または空港名など）
- 2.3 Physical Characteristics の Eye colour（瞳の色） と Height（身長）
1.5 は、私の場合、PRカード裏面に「P. E. TRUDEAU」とあるので、「Place you became a PR in Canada – Name of city or port of entry」には「P. E. TRUDEAU, MONTREAL」と記載しました。(P. E. TRUDEAU はモントリオール空港の通称。）
自分に当てはまらない質問でも回答欄は空欄にせずNAと記入
この質問、私には関係ないわ。
と思っても、空欄のままにしてはいけません！
自分に無関係の質問でも空欄のままにしておくと、申請書類は返送されてしまいます。
質問が自分に当てはまらない場合は、次のように入力します。
- 英語の場合は、「Not Applicable」または「NA」
- フランス語の場合は、「Sans objet」または「S.O.」
例えば、
- 2.2 Current name, if different from the above.「上で回答した氏名と違う場合の、現在の氏名」
- 2.5 Country, countries or territories of citizenship – If you have more than one country or territory of citizenship「もし他に国籍/市民権を持っている場合の、他の国籍/市民権」
- 2.7 Current mailing address in Canada (if different from above)「上で回答した居住地と異なる郵送先住所がある場合の、郵送先住所」
- 2.10 Alternate Telephone Number「別の（2.9で記入した以外の）電話番号」
などの質問が自分に該当しない場合には「NA」と記入しましょう。（申請者が未成年の場合の保護者署名欄などは、該当しない場合、「NA」の記入は不要。）
Travel Documentとは? PRTDとは?
セクション3（IMMIGRATION HISTORY）で回答にとまどうのが、次の質問です。
3.5 Have you ever been issued any of the following?（これまでに次のいずれかの文書の発行を受けたことがありますか。）
「Travel Document」は、難民などパスポートのない人に発行される渡航文書（表紙に「CANADA TRAVEL DOCUMENT」と書いてある、パスポートそっくりの文書）のこと。
「PRTD」は、上で説明した通り、permanent resident travel document（永住者渡航文書）のことで、有効なPRカードを持たない場合にカナダ国外で申請する、カナダ再入国のための書類（カナダの永住権保有者であることを証明する書類）です（→IRCCのHP「permanent resident travel document (PRTD)」）。
過去5年間の居住地、職歴・学歴、旅行歴は、もれなく正確に
セクション4（PERSONAL HISTORY）及び セクション5（RESIDENCY OBLIGATION）では、過去5年間（永住者になって5年未満の人は、永住者になってからの期間）について、居住地歴、職歴・学歴、旅行（出張）歴を正しく申告します。
居住地 (4.1 Address History) と職歴･学歴 (4.2 Work and Educational History)
カナダ国内だけでなくカナダ国外における居住地、職歴・学歴についても記入します。
新→古の順で（from the most recent to the oldest）書きます。
※2022年5月までの旧様式の申請書では 古→新の順で記入することになっていました。旧様式申請書と新様式申請書では記入順が逆になっているので前回の申請書を参考にしながら記入している人は間違えないよう注意しましょう。
空白期間が一切ないよう記入しないといけません。
職歴については、仕事をしていなかったからといって空白にしたり「NA」と書いたりしてはいけません。
例えば、その時の状況に応じて次のように記載するよう指示があります。
- volunteering（ボランティア）
- homemaker（主婦）
- retired（年金生活）
- unemployed（無職）
- self-employed（自営業者、フリーランス）←この場合、詳細（どんな内容の仕事なのか、ということだと思いますが）を併記するよう指示があります。
旅行 (出張) 、海外駐在歴（5.5 Time Spent Outside Canada）
もし日本への一時帰国であれば、表の「Reason for absence」で「Other」を選び、「If “Other” Please add reason」に「vacation」と記入します。
ちなみに、カナダからの出国日とカナダへの入国日はカナダ不在日数には含みません（申請書に「The duration of all your absences excludes the day you departed and returned to Canada.」と注意書きあり）。2022年5月までの旧様式の申請書では、例えばアメリカへの日帰り旅行についてもこの欄に記入されていた方がおられると思いますが、日帰りの国外旅行については記入は不要です。
2022年5月までの旧様式の申請書では、表の行数が足りない場合、別紙を用意して記入する必要があり面倒だったのですが、2022年6月以降の新様式の申請書では、表の左側の「＋」をクリックして記入欄を追加できるようになりました！（ただし、エクセルなどと違って「＋」をクリックしても表の途中に行を追加できず、行はいつも一番下に追加される仕様になっているので注意。）
旅行や出張でカナダ国外へ行かれる機会が多い方は、更新手続きのたびに旅行・出張歴の記入に苦労しておられますよね。
パスポートの出入国スタンプを確認したり、航空券を確認したり．．．
そういった方には、5年後のPRカード更新に備えて、IRCCが作成している「トラベル・ジャーナル」に記録を残しておくことをおすすめします！
私は、新PRカードが送られてきた時に同封されていたものを使用していますが、二つ折りにするとパスポートに挟めますし、次回の更新申請時はこの記録を見て記入すればいいだけなので楽ですよ。
お持ちでない方は、こちらからダウンロードできます。
署名と日付の記入を忘れずに
Koko「署名と日付記入は後で」と思っていて、結局記入が漏れていて、申請書類が返送されてしまうケースも多いようですので、注意しましょう。
14歳未満は、親1名が署名します。14歳以上18歳未満は、親1名と申請者本人の両方が署名します。
日付は、90日以上前の日付だったり、未来日付だったりした場合には、申請書類が返送されてしまいます。
PRカード更新手数料の支払い
IRCCのHPの「Online Payment」のリンクをクリックし、指示に従って、PRカード更新手数料（50ドル）を支払います。
クレジットカード、または、デビットカードで支払えますが、他人名義のカードでも問題ありません。
カード名義人名は「支払証明書」（下の画像参照）の「CARDHOLDER」に記載されますが、他人の名前が記載されていても問題ありません。
支払いが完了したら、バーコード付きの「支払い証明書」を二部印刷しましょう（一部は郵送用、もう一部は自分の保管用）。
PRカード更新申請書類の郵送
提出書類がすべて揃ったら、IRCCのHPに記載してある宛先（PRカード審査センター）に、書類を郵送しましょう。（または、オンラインでアップロードしましょう。※私自身はオンライン申請手続きについては未確認。）
ちなみに、私は、カナダの郵便事情に不安があるので、書留郵便で送りました。
Koko書留郵便（Registered Mail Canada – domestic）で送ると、Canada PostのHPで配達状況を確認できて安心ですよ。
書留で郵送する場合の代金は、カナダ国内書留代9.75ドル（2023年3月現在）＋普通郵便代（重量による）です。
料金はもっと高くなりますが、安全＆スピードを重視して、Canada PostのXpresspost（プリペイド封筒）や、courier（FedEx、UPS、Purolatorなど）で送る人もおられますね。
家族などで数名分のPRカード更新申請書類を郵送する場合は、ひとつの封筒で郵送して大丈夫です（ただし、開封した時に、すぐに、どれが誰の申請書類セットなのかわかるようにしておきましょう）。
申請書類郵送後、新しいPRカードが届くまでの流れ
①申請書類受領確認のメールが送られてくる
もし申請書にメールアドレスを記載した場合は、申請者宛に申請書類受領確認（Acknowledgement of Receipt (AoR) of your application）のメールが送られてきます。
ただ、上で述べた通り、（審査所要日数目安が80日弱だった時に申請した）私の場合、申請書類を郵送してから約70日後にこのメールを受信しました。
Koko忘れた頃にこのメールが届くということですね．．．
気長に待ちましょう。
②新しいPRカードが郵送されてくる
そして、無事新しいPRカードが発行されてもIRCCから申請者へは特に何の連絡もないまま、新カードが郵送されてきます。
ほとんどの人は郵送受領です。
場合によっては、「旧PRカードと全書類の原本を持ってIRCCのローカルオフィスまで新PRカードを受領に来てください」というレターが届く人もいます。
新PRカードはカナダ国外に郵送してもらうことはできません。
自分の申請書類の審査ステータスは、IRCCのHPの「Check your application status」で調べられます。
私のPRカード更新手続きは、書類不備で返送されることもなく、無事審査も終わり、順調に進んだのですが．．．実は、最後の最後で「新しいPRカードが届かない」というトラブルに見舞われました。
IRCC職員の住所記載ミスでした．．．
結局無事に入手できたのですが、トラブルの詳細や新しいPRカードが届かない場合の対処法を別記事にまとめていますので、よかったらお読みくださいね。
最後に
初めてカナダのPRカード更新手続きをした時の私自身の経験やまわりの人の失敗談などを交えながら、郵送でのPRカード更新申請のポイントや注意点についてご紹介しました。（その後、2022年6月、12月に申請書が新様式になったので、IRCCのHPで確認し、新様式の申請書に合わせた記事内容に更新しています。）
書類に記入漏れや記入ミスがあったり、写真が少しでも規格に合っていなかったりすると、「え、こんなことで？」とびっくりするぐらい小さなことでもIRCCは申請書類を返送してきますから（私の知り合いに2回返送された人がいます．．．）ご注意ください。
また、冒頭でお伝えしていましたが、いつなんどき更新手続き方法やルールが変わるかわかりませんので、ご自身の更新手続き前に必ずIRCCのホームページを確認してくださいね。
皆さんのPRカード更新手続きがスムーズに進むことを祈りつつ．．．