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海外で出生届! その前に婚姻届や認知届、配偶者の国籍変更の届出が必要?

出生届だけではなく婚姻届や認知届、申出書の提出も必要かも?

こんにちは!ドイツ在住のKokoです。

私は以前、戸籍・国籍関連の仕事をしていたことがあります。

出生届を出す時になって初めて、実は出生届以外の戸籍の届出が必要だったことが判明する場合があります。

例えば、次のような場合です。

  • 外国で、子の出生前に子の父と結婚したのに、日本に「婚姻届」を出していない。
  • 日本に婚姻届を出したので婚姻の事実は戸籍に記載されている。ただ、その後外国人配偶者の国籍が変更(追加)になったことについて日本に届出を行っていない(「申出書」を出していない)。
  • 事実婚で、外国人父が胎児認知を行ったのに、日本に「(胎児)認知届」を出していない。(外国人父の本国法が認知制度を採用している場合)

婚姻届を出すことは知っていたけど、外国人配偶者の国籍が変わった(追加になった)というようなことまで届出が必要だったなんて考えてもみなかった!

という人は少なくないのではないでしょうか。

戸籍の記載事項に変更があれば、変更があった時に(変更があった順に)届出を行わないといけません。

お子さんの出生の事実が戸籍に正しく記載されるためには、まず上記の届出を行ってから出生届を出す必要があります(出生届と同時提出でよい場合もあるので、管轄の大使館・総領事館にご確認ください)。

Koko

特に出生届は、子供が生まれて一番赤ちゃんのお世話が大変な時に準備するものですし、お子さんが海外で生まれた場合日本国籍を喪失しないよう出生後3ヶ月以内に提出しないといけないというリミットもありますから、リミット直前に慌てることがないようにしたいですよね。

本記事では、出生届提出時に慌てなくてすむよう、お子様の出生がスムーズに戸籍に記載されるよう、事前に確認していただきたいことをまとめました。

自分は大丈夫か、ひとつひとつ確認してみてくださいね。

また、本記事では、ご参考までに、次の内容についても少し触れています。

  • 事実婚で、外国人父の本国法が「事実主義」を採用している場合の、出生届提出時の必要書類
  • 事実婚で、日本人父と外国人母の間に子が生まれる場合、胎児認知しておかないと生まれた子は出生時に日本国籍を取得できないという事実
クリックできる目次

【確認その1】在留届を出していますか?

お住まいの地域を管轄する大使館・総領事館宛に「在留届」を出していますか?

出生届が受理されるためには、在留届が提出済である必要があります。

【確認その2】 (子の両親が外国で結婚した場合)日本に婚姻届を出しましたか?

外国で結婚した場合、婚姻日から3ヶ月以内に日本へ婚姻届を出す必要があります。

日本にも届けないといけないことを知らなかった!

という方がおられますが、お子様の出生が正しく戸籍に記載されるためには、まず婚姻の事実を日本に届ける必要があります。婚姻届を出していない人は今すぐ出しましょう。

婚姻届を出すには、日本から戸籍謄本(6ヶ月以内に発行されたもののみ有効)を取り寄せる必要がありますが、どんなに遅くても、婚姻届と出生届を同じタイミングで出す必要があります。

日本への婚姻届は海外での婚姻日から3ヶ月以内に出すように定められています。ただし、出生届と違い、届出期限を過ぎてしまったことによる罰則はなく(出生届の場合は出生後3ヶ月以内に出さなければお子さんは出生時にさかのぼって日本国籍を失ってしまう)、また、届出期限を過ぎてしまったからといって届出が受理されないということもありません。ただ、届出期限を過ぎてしまった理由について「遅延理由書」の提出を求められることがあります。

海外で日本人と外国人が結婚する場合の婚姻届の書き方、よくある質問などについては別記事にまとめています。

【確認その3】(子の両親が結婚している場合)婚姻届提出後、外国人配偶者の国籍に変更はないですか?

(子の両親が結婚している場合)婚姻届提出後、外国人配偶者の氏名や国籍に変更はないですか?

外国人配偶者の国籍が変わったり追加になったりすることは、アメリカやカナダなどの移民が多い国では珍しいことではありません。アメリカやカナダなどの国では、永住者のステータスで数年滞在し国籍取得条件を満たすと、アメリカやカナダの国籍を取得する人が多いからです。

Koko

多くの国では、重国籍が認められていますからね。
実際、私のフランス人夫も、カナダ永住権取得後4年でカナダ国籍を取得し(今は永住権取得後3年で国籍取得可)、現在はフランスとカナダの重国籍者となっています。

実は、日本の戸籍には、婚姻届によって届けられた外国人配偶者の国籍も記載されています。

婚姻届提出後に外国人配偶者の国籍が変更になった、または、国籍を追加した場合は、まず「申出書」にて外国人配偶者の国籍変更・追加を届けてから、「出生届」を出す必要があります。

「申出書」を出さずに「出生届」を出すとどうなるのでしょうか?

たとえば、私の例で言いますと、婚姻届提出時には外国人配偶者の国籍は「フランス」だけだったのに、その後カナダ国籍を取得し重国籍になり、「出生届」の外国人配偶者の国籍欄にいきなり「フランス、カナダ」と書いてしまった場合。本籍地役場で「子供の父親の国籍が違う!」「子供の父親の国籍が増えてる!」ということになり、役場から問い合わせがきます(戸籍への出生の記載が遅れます)。

「申出書」はこちら(外務省HP)からダウンロードできます。ただし、A4サイズ用紙に印刷することとされているのでご注意ください(アメリカ、カナダのレターサイズへの印刷は不可)。もしA4サイズ用紙に印刷できない場合は、大使館・総領事館窓口で入手するか、または、返信用封筒を送れば自宅へ郵送してもらえます。

外国人配偶者の氏名変更、国籍追加・変更の場合の「申出書」の書き方、必要書類については管轄の大使館・総領事館に問い合わせれば教えてもらえます。

色々な大使館・総領事館のホームページを確認してみましたが、「申出書」について説明してくれているところは多くありません。次の2つの公館のホームページが参考になります(記入見本もあります)。

【確認その4】(事実婚で胎児認知が行われている場合)日本に胎児認知届を出しましたか?

日本人母、外国人父の場合

多くの国では認知制度が採用されています。

認知制度とは、結婚していない父母の間に生まれた子について、父が自分の子であると認めることで法律上の父子関係が成立する法制です。

外国人父が本国法に従い日本人母の胎児を認知している場合、認知日から3ヶ月以内、お子さんの出生までに「(胎児)認知届」を出しておく必要があります。

手続き方法や必要書類は、お住まいの国、外国人父の本国法などによって変わってくるので、管轄の大使館・総領事館に問い合わせてみてください。

外国人父の本国法が事実主義を採用している場合、認知は必要ありません。

事実主義とは、結婚していない父母の間に生まれた子について事実としての父子関係(血縁関係)がある場合、認知を要することなく法律上の父子関係を認める法制のことです。

ニュージーランド、カナダの一部の州(オンタリオ州、ブリティッシュ・コロンビア州、ケベック州)などで採用されています。

外国人父の本国法が事実主義を採用している場合、出生届と同時に次の書類を提出することで、出生届の子の父欄に父の氏名を記載することができ、戸籍にも父親の氏名が記載されます(実質、認知と同じ効力をもちます)。

  • 外国人父の氏名が記載された出生証明書とその和訳文
  • 子の出生時の外国人父の国籍を証する書類(パスポートなど)とその和訳文
  • 外国人父による申述書(自分の子であると認める申述書)とその和訳文
  • 父の本国法上事実主義が採用されている旨の証明書(大使館・総領事館に準備されていると思います)
  • カナダの場合は、現住所の証明

【ご参考】在ニュージーランド日本国大使館

日本人父、外国人母の場合

日本人父と外国人母が結婚しておらず、日本人父が胎児認知をしていない場合は、お子さんは出生により日本国籍を取得することはできません。ですので、出生届を出しても受理してもらえません。

お子さんの出生前に日本人父が胎児認知をしている場合のみ、お子さんは日本人父の子として日本国籍を取得できます。

(胎児認知届を出した場合は、外国人母が届出人となり出生届を出すことになります。)

Koko

出生後に日本人父に認知されれば、日本人父の子として日本国籍取得を申請することもできるんですが...
出生後の日本国籍取得申請には手間も時間もかかるので、胎児認知からの出生届提出による日本国籍取得をおすすめします。

最後に

ご自分に当てはまるものはありましたか?

もし当てはまるものがあった場合(在留届を除く)、まずは管轄の大使館・総領事館に電話し、手続き方法や必要書類の詳細をお尋ねくださいね。

お手続きがスムーズに進むことを祈りつつ。

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