在留届をオンラインで出す方法【パスポートのオンライン申請に必須】

オンライン在留届にログインし、在留届の内容を確認する方法
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こんにちは!フランス在住のKokoです。

この記事では、新しくORRネット(外務省の電子届出システム)で在留届を出すやり方を解説しています。

オンラインで在留届を出しているかどうか確認したい人すでに出している在留届の内容を確認・変更したい人は、別記事でORRネットへのログイン方法を解説しています。こちらの記事を参考になさってください。

2023年3月27日からパスポートのオンライン申請ができるようになりました。また、一部の大使館・総領事館では、手数料の支払いにクレジットカードが使えるようになりました。今後、海外の大使館・領事館で様々な領事手続きにオンライン申請が導入されていくとのこと、嬉しいですね。

ただ、大使館・領事館で様々なオンライン手続きが利用できるようになるのは、在留届(海外に3ヶ月以上滞在する場合に提出が義務付けられているもの)をオンラインで出している人だけです。

すでに書面で(在留届用紙に記入して)在留届を出している人は、これまでオンラインで内容を確認・変更できませんでしたが、2023年2月から書面在留届→オンライン在留届に変更できるようになっています(書面の在留届を抹消し、オンライン在留届に従来の在留届提出日を転記してもらえます。在留届の受付日がリセットされてしまうわけではありません)ので、早めに手続きしておきましょう。

【ご参考】在デュッセルドルフ総領事館「在留届を「電子届出化」する手続きのご案内」(2023年2月3日)

(大使館・総領事館によって手続方法が異なっているようなので、詳細は管轄の大使館・総領事館に問い合わせを。)

オンラインで在留届を出すと大使館・領事館でのオンライン手続きが可能になるだけでなく、他にも色々なメリットがあります。

本記事では、外務省の電子届出システム(ORRネット)の操作画面を見ていただきながら、オンラインで在留届を出す手順をわかりやすく解説します。また、オンラインで在留届を出す時に生じる疑問点も解消します。

クリックできる目次

【前提】パスポートの有効期限が切れていたら在留届をオンラインで出せない

大前提として、日本のパスポートの有効期限が切れている場合は、在留届をオンラインで出せません

パスポートの有効期限が切れている場合は、まず大使館・総領事館で新しいパスポートを作ってから在留届を出しましょう。

在留届の「同居家族」として登録する人のパスポートは有効期限が切れていても構いません。

少なくとも、在留届の「筆頭者」となる人のパスポートが有効である必要があります。

在留届の「筆頭者」「同居家族」って何?と思われた人はこちらの記事をお読みください。

在留届提出に必要な情報を準備しよう

在留届の登録には以下の情報が必要です。

Koko

入力中に30分以上操作しないとタイムアウトエラーが出てしまうので、事前に準備しておきましょう。

  • 日本のパスポート番号(日本国籍をもつ家族全員分)
    ※ただし「同居家族」として登録する人については、日本のパスポート番号がなくても届出可(例:重国籍のお子さんで日本のパスポートを作っていない場合など)。
  • 本籍地
    ※任意入力項目なので、わかればでOK。後日追加登録も可能。
  • 自宅の連絡先(住所、電話番号、メールアドレス)
  • 在留地の緊急連絡先(住所、電話番号、メールアドレス)
  • 日本国内連絡先(住所、電話番号) ※どうしてもない場合は、なくてOK

「在留地の緊急連絡先」とは?

「在留地の緊急連絡先」には、次のような連絡先を登録します。

  • 勤務先や学校
  • 配偶者、父母、祖父母、成人している子、などの親族
  • パートナー、友人
  • ホストファミリー
  • ハウスメイト、ルームメイト

「在留地の緊急連絡先」に実際に連絡がいくことがあるのか?など、もっと詳しく知りたい方はこちらの記事をお読みください。

在留届をオンラインで出す手順

それでは、オンラインで在留届を出す手順を、実際の操作画面やメール文面を交えながら解説していきます。

Koko

提出が完了するまでの時間は約10分です!

【STEP1】「オンライン在留届 (ORRネット)」のページにアクセス

まずは、外務省が運営する在留届の電子届出システム「オンライン在留届(ORRネット)」のトップページにアクセスします。

Koko

ORR」というのは、Overseas Residential Registrationの略で、「海外在留登録」という意味です。

「在留届、変更届・帰国届の提出方法を確認する」をクリックします。

外務省オンライン在留届(ORRネット)の入口画面

「在留届を提出する」をクリックします。

外務省オンライン在留届(ORRネット)の入口画面

続いて表示される「プライバシーポリシー」を読み「同意する」をクリックします。

【STEP2】利用者ID (メールアドレス) を入力し仮登録

利用者ID(メールアドレス)を入力し「確認」をクリックします。

外務省オンライン在留届(ORRネット)の利用者ID登録画面

次の画面が表示されます。

外務省オンライン在留届(ORRネット)の仮登録完了のお知らせ画面

オンライン在留届(ORRネット)【メールアドレス確認結果のお知らせ】

というタイトルのメールが届くので、「在留届登録用URL」をクリックします。

Koko

登録用URLは24時間有効です。

外務省オンライン在留届(ORRネット)での「メールアドレス確認結果のお知らせ」メール

もし上のメールではなく下のメールが届いてしまったら、あなたは、すでに、どこかの大使館・総領事館宛に在留届を出しているということです。

外務省オンライン在留届(ORRネット)での「メールアドレス確認結果のお知らせ」メール(すでにメールアドレスが登録されている場合)

この場合は、以下の手順で、どこの大使館・総領事館宛にどんな内容の在留届が出されているか確認できます。

  1. オンライン在留届(ORRネット)のログイン認証ページからログイン
  2. 利用者IDとして登録されているメールアドレス宛にワンタイムパスワード(15分間有効)が送られてくるので、ワンタイムパスワード認証ページに入力。
  3. 在留届メニューページが表示され、在留届を出している大使館・総領事館名在留届提出日を確認できる。
  4. さらに在留届の内容を確認したい場合は[変更届]をクリック。

海外で引っ越し(大使館・総領事館の管轄地域をまたいで引っ越し)した場合、引っ越し前の住所を管轄する大使館・総領事館に在留届を出したままにしていたことを忘れ、新しい住所を管轄する大使館・総領事館に在留届を出してしまいそうになることがありますよね。

その場合は、まず旧住所を管轄する大使館・総領事館宛に「転出届」を出してから、新住所を管轄する大使館・総領事館宛に新しい在留届を出しましょう!

(残念ながら、現状では、旧住所を管轄する大使館・総領事館宛に出している在留届の住所は管轄地域外の住所に変更できないことになっています。入力された新住所から管轄の大使館・総領事館を割り出し、大使館・総領事館間で自動的に在留届が転送される、というようなシステムになっていないんですよね...)

【STEP3】ログインパスワード登録

パスワード登録画面が表示されるので、パスワードを2回入力「次へ」をクリックします。

外務省オンライン在留届(ORRネット)の登録パスワード設定画面

文字だけではなく、数字と記号も含めたパスワードの設定が求められています。

Koko

ここで設定したパスワードは、今後、在留届の内容確認、登録内容の変更、帰国・転出届の提出の際に必要となりますので、忘れないようにしましょう!

【STEP4】管轄の大使館・総領事館を確認

(下の画像)の順に現在お住まいの国・地域、州・県・省など選択「次へ」をクリックします。

外務省オンライン在留届(ORRネット)での、在留国・地域選択画面

あなたのお住まいの地域を管轄する在外公館(大使館・総領事館)名が表示されます。

外務省オンライン在留届(ORRネット)での、管轄在外公館確認画面
Koko

今後パスポートの申請など様々な手続きでお世話になるところですので、覚えておきましょう!

【STEP5】筆頭者の情報を入力

それでは、いよいよ、在留届の各項目を入力していきましょう。

(日本国籍をもつ同居家族がいる場合、まずは筆頭者となる人の情報から入力していきます。)

外務省オンライン在留届(ORRネット)での、届出内容入力画面

筆頭者の入力必須項目は以下の通り。

  • 氏名(ローマ字。日本のパスポート記載の通り)
  • 生年月日
  • 職業
  • 有効な日本のパスポートの番号
  • 滞在期間(今のところの予定でOK。予定が変更になったら、後日変更可)
  • 電話番号
  • メールアドレス
  • 在留地の住所
  • 在留地の緊急連絡先
  • 日本国内の連絡先

皆さんが「何を入力・選択したらいいんだろう?」とよくとまどってしまう項目(「筆頭者」「同居家族」「在留国国籍」「職業」「到着日」「在留地の緊急連絡先」)について、別記事で詳しく解説しています。

こちらの記事を読んでいただければ、疑問解消できます!

【STEP6】メールマガジンの購読をおすすめ

もしあなたが在留届を出そうとしている大使館・総領事館がメールマガジンを発行している場合、「日本国内の所属先」の下に「メールマガジンの購読」という項目が表示されます。(メールマガジンを発行していない場合、表示されません。)

メールマガジンの内容や発行のタイミングは大使館・総領事館によって異なりますが、現地の生活に役立つ情報(領事情報、現地での日本関連行事情報、政治・経済情報など)が色々掲載されていますので、購読をおススメします!

購読は無料です。

外務省オンライン在留届(ORRネット)での、届出内容入力画面(メールマガジンの購読、同居家族追加ボタン)

ここまで入力が終わったら、

日本国籍をもつ同居家族がいる場合「家族追加」をクリックします。

日本国籍をもつ同居家族がいない場合「確認」をクリックします。

【STEP7】同居家族の情報を入力

Koko

同居家族がおられない場合は、ここは読み飛ばしてくださいね。

日本国籍をもつ同居家族がいる場合は、それぞれの家族メンバーについて各項目を入力していきます。

各メンバーについて入力が終わるたびに「追加」をクリックし、元のページに戻ります。

外務省オンライン在留届(ORRネット)での、同居家族についての届出内容入力画面

同居家族の入力必須項目は次の通り。

  • 氏名(ローマ字。日本のパスポート記載の通り)
  • 生年月日
  • メールアドレス

【氏名は日本のパスポート記載の通りに!】

国際結婚家庭のお子さんの場合、現地で使用している氏名と、日本のパスポート記載の氏名(日本の戸籍氏名)が違うことがありますよね。

うちの子供たちもそうで、海外では夫の姓(フランスのパスポートでは夫の姓)、日本の戸籍では私の姓(日本のパスポートでは私の姓)になっています。

在留国ではファーストネームとミドルネームを届けているけれど、日本側にはひとつの名前しか届けていない(ミドルネームは届けていない)ということもあるでしょう。

在留届には、日本のパスポート記載の氏名(戸籍通りの氏名)を入力することになっていますので、注意しましょう!

【例】

  • 在留国パスポート記載氏名:(姓)Smith(名)David Taro
  • 日本国パスポート記載氏名(戸籍記載氏名):(姓)Sato(名)Taro ←こちらの氏名を在留届に入力!
Koko

私は、うっかりフランスパスポート記載の氏名を入力してしまって、総領事館から確認の電話がかかってきたことがあります...

すべての家族メンバーについて入力が終わったら「確認」をクリックします。

【STEP8】入力内容を確認し、送信

入力内容を確認し、間違いがなければ「送信」をクリックします。

外務省オンライン在留届(ORRネット)での、在外選挙人名簿申請書の自動生成

【在外選挙人名簿登録申請を考えている場合】

海外からも日本の国政選挙(衆議院議員選挙、参議院議員選挙、最高裁判所裁判官国民審査)に投票できます!

今後、在外選挙人名簿登録申請をし、在外選挙人証を入手しようと考えておられる場合、このページの「在外選挙人名簿申請書(PDF)印刷」をクリックして表示される申請書を印刷しておくと便利です。

総務省や外務省のサイトから印刷できる申請書は未記入なので、一から記入しないといけないんですが、ここをクリックすると、あなたの在留届登録内容(氏名、生年月日、性別、本籍地、在留地の住所、電話番号、メールアドレス)がすでに記入されている申請書が自動生成されます。

在外選挙制度、在外選挙人名簿登録申請方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ。

最後に、届出を仮受付した旨のメッセージが表示されます。

登録内容を外務省にて確認後(数分後)、

オンライン在留届(ORRネット)【在留届受付完了のお知らせ】

というタイトルのメールが届きます。

このメールが届いたら在留届の登録は完了です。お疲れ様でした!

オンラインで出した在留届の内容はいつでもオンラインで確認、変更できます。

在留届は出しっぱなしにしないように

本記事では、在留届の登録に必要な情報、そして、在留届をオンラインで出す場合の方法について、実際の操作画面などを交えて解説しました。

在留届は、滞在地の最新の安全情報や緊急事態発生時の連絡を受け取ったり、有事の際に援護などを受けたりするために必要なものです。

2020年1月~2月、コロナで日本政府が中国湖北省武漢市にチャーター機を手配する際、在留届を使って在留邦人数を把握し、連絡を行っていましたし、2022年2月以降、ウクライナにいる在留邦人の援護、安否確認などにも在留届は利用されています。

海外で自分の身を守るためにも、在留届は出しっぱなしにしておかず、登録内容に変更があれば「変更届」、帰国したり他の大使館・総領事館の管轄地域へ転出したりする場合は「帰国・転出届」をきちんと出すようにしましょう!

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