こんにちは!カナダの永住権を持っているKokoです。
カナダでは、

永住権申請(ビザ申請)のために日本の無犯罪証明書(警察証明書)が必要になった!
という人が多いですよね。
(もちろん、他の理由で、無犯罪証明書の取得が必要な方もいらっしゃると思いますが。)
カナダ在住の場合、日本の無犯罪証明書の取得方法は次の2つ。
- 【日本で取得】日本に一時帰国して、警視庁または各都道府県警察本部で取得する。
- 【カナダで取得】カナダ国内にある、日本国大使館・総領事館を通じて取得する。
ほとんどの人は、わざわざ無犯罪証明書の取得のために日本に一時帰国されないと思いますので、本記事では、①の日本での取得方法にも少し触れますが、主に、②のカナダにいながらにして取得する方法について詳しく解説します。
無犯罪証明書 (警察証明書) とは
日本語の呼称は4種類
「無犯罪証明書」は、他にも以下のように呼ばれることがあります。呼び方が違うだけですべて同じものです。
- 警察証明書
- 犯罪経歴証明書
- 渡航証明書



実は、お役所によって呼び方が違うんです。
- 日本の警視庁 →「渡航証明(犯罪経歴証明書)」と呼んでいる。
- 日本の警察庁、各都道府県警察本部 →「犯罪経歴証明書」と呼んでいる。
- 海外にある日本国大使館・総領事館 →「警察証明」と呼んでいることが多い。



多分皆さんに一番なじみがある呼び方は「無犯罪証明書」だと思うんですが、どこの役所でも「無犯罪証明書」という呼び方は使ってないんですよね。
これだけ名称が異なると、何か別の証明書なのかも?と思ってしまいます(統一してほしいですね)。
※本記事では、以降、海外の日本国大使館・総領事館での一般的な呼称に合わせて「警察証明書」と記載を統一します。
英語の呼称も色々
さらに、英語でも色々な呼び方をされています。
- カナダのIRCC(移民・難民・市民権省) →「Police certificate」と呼んでいる。
- 日本の警察庁 →「Certificate of criminal record」と呼んでいる。
- 他には、次のような呼び方が存在します。
- 「Police clearance」
- 「No criminal record」
- 「Criminal record extract (extract from the police record)」
- 「Good conduct certificate」
日本の警察証明書取得のハードルは高い (特に海外)
日本の警察証明書は、日本における犯罪歴の有無を証明するものです。
申請理由を厳格にチェック
日本の警察証明書は、永住権申請など、外国の関係当局がその国の法律に基づいて警察証明の提出を要求する場合にのみ、警察庁により発行されます。
なので、申請理由は厳格にチェックされます(申請理由によっては、警察証明書提出を求める根拠となる法令などの提出を求められ、警察証明書発給が妥当なケースかどうか審査されます)。
日本の警察証明書は、外国の関係当局が要求している通数しか発行してもらえません。



日本の警察証明書は、本当に必要性が認められた場合のみ、必要な通数だけ発行されるものなので、「いつか必要になるかもしれないから申請しておこう」「紛失に備えて念のため2通申請しておこう」などということはできないんですね。
指紋採取が必要
海外から日本の警察証明書を申請する場合、大使館・総領事館が申請者の指紋を日本の警察庁に送り、警察庁が日本における犯罪歴の有無を調べ、証明します。
なので、大使館・総領事館での指紋採取、または、警察署や指紋採取エージェンシーでの指紋採取が必要になります(大使館・総領事館で採取するか、エージェンシーに行って採取するかは、カナダのどこに住んでいるかで決まります→後述)。
海外で取得する場合、2~3ヶ月かかる
日本国内で申請すると1~3週間で取得できますが、海外で申請すると取得できるまでに2~3ヶ月(!)かかります。
通常発給の場合は約2ヶ月、特別発給の場合は約3ヶ月(追加書類の提出が必要になった場合などは3ヶ月以上)かかります。(→「通常発給」「特別発給」については後述)



私は昔、フランスで急いで取得しなければならない事情があったので、総領事館に事情を説明して急いでいただけないか相談してみたんですが、総領事館では何もできないとのことでした...
在モントリオール総領事館のHPに、海外で申請すると2~3ヶ月かかる理由が記載されていましたので、ご参考まで。
Q3: 警察証明の申請から発給までの所要日数はどれくらいですか。
通常発給(カナダ永住権申請、カナダ行政機関就職等)の場合、約2か月(警察での審査・発給に要する日数として約1か月、外務省を経由しての通信往復期間として3~4週間)、特別発給の場合、約3か月(警察での審査・発給に要する日数として約2か月、外務省を経由しての通信往復期間として3~4週間)かかります。
ただし、右期間は平均的な期間であって、それ以上かかる場合もあります。
引用:在モントリオール日本国総領事館「よくある質問 – 警察証明について」
開封すると無効になる
日本の警察証明書は、(他の多くの国の警察証明書と違い、)封筒に入れしっかり封をされた状態で交付され、提出先機関以外の者が開封すると無効になるとされています。
なので、通常は、自分の警察証明書がどんなものか見ることができません。
- 日本の警察証明書ってどんな感じなの?
- 警察証明書に記載される内容は?
- 発行日や有効期限は記載される?
- 5か国語でどんな風に記載されるの?
こちらの記事に警察証明書の見本がありますので、参考になさってください。





私はこれまで、カナダ、フランス、ドイツの警察証明書の取得経験がありますが、それに比べると日本の警察証明書の取得ハードルは格段に高いです。
カナダ、フランス、ドイツの警察証明書は、1週間程度で入手できた記憶がありますし、「開封無効」じゃないので自分で内容を確認できましたし、フランスとドイツは指紋採取すら不要でした。
外国人でも申請可
日本の警察証明書は、日本人だけではなく、外国人でも日本に住んだことがあれば申請できます。
カナダ在住者が警察証明書を取得する2つの方法
カナダ在住者が警察証明書を取得する方法は次のどちらかです。
- 日本に一時帰国して、日本国内で取得
- カナダ国内にある日本国大使館・総領事館を通じて取得
同一申請理由で日本とカナダの両方で申請する二重申請は認められていません。
【取得方法その1】日本に一時帰国して取得
申請場所
日本国内での申請手続きは、日本で最後に住民登録をしていた(または、海外への転出届を出していない人は、申請時に住民登録がある)都道府県の警察本部(東京都の場合は警視庁)にて行います。最寄りの警察署では申請できません。
Googleなどの検索窓に、
- 最後の住民登録地が東京都だった(または、東京都に住民登録がある)人は、「警視庁 犯罪経歴証明書」
- 最後の住民登録地が東京都以外だった(または、東京都以外に住民登録がある)人は、「◯◯県 犯罪経歴証明書」
と入力すると、各都道府県警察本部での犯罪経歴証明書の申請案内ページがすぐに見つかります。
取得までの所要日数
日本国内で申請すると、早いところで1週間、遅いところでも2~3週間程度で発給されるので、一時帰国予定がある場合や入手を急いでいる場合は、カナダで申請するより日本国内で申請した方が早く入手できます。
本人申請必須。受領は代理人でもOK
指紋を採取しなければならないので、申請時には本人が行かなければなりません。
発給された警察証明書の受け取りは代理人でも可能です(郵送受領は不可)。
手数料
手数料は各都道府県によって異なり、手数料無料の都道府県と手数料有料の都道府県があります。
手数料が有料の場合、一通400~700円程度です。
必要書類を事前に確認しよう
ある程度の情報は、警視庁/各都道府県警察本部のHPで確認できますが、警察証明書の提出先、申請理由によっては、追加書類の提出が必要になる場合があり、突然行って申請を受け付けてもらえなかったり、申請がスムーズにいかなかったりする場合があります。
必ず事前に各都道府県警察本部に電話をして、自分の申請理由を伝え必要書類を確認しましょう。



カナダ永住権のための申請なら比較的スムーズですが、特別発給(後述)の場合は、書類集めに時間がかかることが多いので、日本に行ってから電話するのではなく、カナダから電話して必要書類を確認しておかれることをおすすめします。
日本一時帰国時に警察証明を申請した私の体験談
私は、実家がある県(日本で最後に住民登録をしていた県)の警察本部で、カナダの永住権申請のために必要な警察証明の申請をしました。
事前に電話で問い合わせを行い、申請理由も伝えてあったので、当日は担当者も待っていてくださり申請手続きはスムーズでした。(海外にある大使館・総領事館での指紋採取と異なり)デジタルでの指紋採取だったので、一連の手続きには30分もかかりませんでした。
私の県は田舎で申請者も少ないからか、一週間後に警察証明書を受け取ることができました。



申請時は、生まれて初めて足を踏み入れた鑑識課の雰囲気に、少し緊張しました。
【取得方法その2】カナダ国内で取得
申請場所
カナダ国内では、お住まいの地域を管轄する日本国大使館・総領事館を通じて、取得できます。
カナダ国内には、次の5つの日本国大使館・総領事館があります。
- 在カナダ日本国大使館(オタワ)
- 在カルガリー日本国総領事館
- 在トロント日本国総領事館
- 在バンクーバー日本国総領事館
- 在モントリオール日本国総領事館
※各大使館・総領事館の連絡先、HPアドレスはこちら(外務省の案内ページ)。



3ヶ月以上海外に住んでいる場合(または、今後3ヶ月以上住む予定の場合)、管轄の大使館・総領事館に在留届を出すことが法律で義務付けられていますが、在留届は出していますか?
もしまだ在留届を出していないという人は、まず在留届を出しましょう。オンラインで簡単に出せます。
在留届を出していないと、警察証明の申請を受け付けてもらえません。
取得までの所要日数
日本で取得する場合と違って、申請してから入手できるまで、通常発給の場合は約2ヶ月、特別発給の場合は約3ヶ月(追加書類の提出が必要になった場合などは3ヶ月以上)かかります。
(「通常発給」「特別発給」については次章で解説しますが、カナダ永住権申請のための警察証明申請は「通常発給」に当たるので、取得までは約2ヶ月かかります。)
年末年始などの行政機関の休日をはさむと、さらに長くかかります。急いでいるからといって、カナダでよくある、発給を急いでくれるエクスプレスサービスのようなものはありません。
警察証明書の「通常発給」と「特別発給」



「カナダ永住権申請のために日本の警察証明書が必要」という方は、この章は読み飛ばしてくださって大丈夫です!
警察証明書の発給目的(申請理由)には制約があります。どんな申請理由でも発給してもらえるというものではありません。
各国の関係当局が、その国の法律に基づいて警察証明書の提出を求めている場合にのみ発給されます。
通常発給とは
日本の警察庁によりすでに承認されている申請理由に基づき発給されるものを「通常発給」といいます。
カナダにおける、「通常発給」が可能な申請理由リスト
国ごとに「この申請理由だったら通常発給でOK」というリストが作成されているようですが、カナダのリストは、以下の通り、在カナダ日本国大使館のHPに掲載されています。
以下の申請理由については、すでに日本の警察庁によって承認されているので、「特別発給」に比べて提出書類が少なく、比較的簡単に申請できます。



カナダの「永住権」申請は「通常発給」リストに載っているので、申請が比較的簡単です。
引用:在カナダ日本国大使館「警察証明」以下の既に日本の警察より承認されている事由以外で申請を希望される方は、警察証明書を求める根拠となる法的根拠文書と提出先機関からの警察証明書を要する旨を記した文書の提出が必要です。
- 永住権
- 銃砲所持免許
- 酒類販売許可(BC州)
- 教員登録(ON州、SK州、AB州)
- 原子力施設への立ち入り許可
- 育児教育及び児童に関わる業務(BC州)
- 住み込み介護査証
- 在日カナダ大使館・領事館への就職
- 養子縁組(ON州)
- 留学査証(カナダ大使館から要求された場合のみ)
- カナダ連邦政府機関への就職及び研修
- 自動車販売員登録(イグザンプション サティフィケートの取得)(ON州)
- 原子力公社(AECL)への就職
- オンタリオ州教育委員会管轄の学校(小・中・高)における教育活動
- 空港規制区域内への立入許可
- 警察への就職(ON州)
- 恩赦申請
- 産業用大麻取扱許可
- 看護師登録(MB州)
- 医師登録(Saskatoon市)
- ワーキングホリデイ(在英カナダ大使館から要求された場合のみ)
- 教員雇用(NS州)
- 酒類取扱許可及びゲーミングライセンス取得(SK州)
- 医療機関への就職(ボランティアを含む)(AB州)
- 労働許可及び査証(配偶者等の同伴者の証明書を含む)
- 育児教育及び児童に関わる業務(AB州)
- 子供(18歳以下)に関わる施設での活動(ON州)
上記のリストが掲載されている在カナダ日本国大使館のページは2018年5月更新となっており、リストもその時点のものです。このリストには載っていないですが、現在は、申請理由が「カナダ市民権」申請の場合も「通常発給」が可能だと聞きました。このリストが掲載されてから5年以上経っているので、通常発給が可能な申請理由が増えている可能性があります。直接申請を行う大使館・総領事館にお問い合わせください。
申請から入手までの所要日数は約2ヶ月
「通常発給」の場合、警察証明書申請から入手までの所要日数は約2ヶ月です。
特別発給とは
一方、日本の警察庁により承認されていない申請理由(上記リストにない申請理由)に基づくものが「特別発給」となります。
「特別発給」の場合は、提出書類が増える
「特別発給」の場合、申請者は次の書類を用意しないといけません。
- 警察証明書の提出を求める根拠となる法令とその和訳文
- 提出先機関から申請人に対して警察証明書の提出が求められていることが確認できる文書とその和訳文
また、やっと申請が終わったと思っても、日本の警察庁での審査時にさらに追加書類の提出を求められることもあります。



他の国と違って、日本の警察庁は、警察証明の提出要求が法的根拠に基づくものなのか、そして、その人は本当にその理由で警察証明の提出を求められているのか、厳格に審査するんです。
書類を準備する方は骨が折れますね...
自分の申請理由が上の「通常発給」リストに見当たらない場合、まずは、管轄の大使館・総領事館に電話をし申請理由を伝えた上で、どのような書類を準備すべきか相談されるとよいと思います。
申請から入手までの所要日数は約3ヶ月
「特別発給」の場合、警察証明書申請から入手までの所要日数は約3ヶ月です。
審査過程で追加書類の提出を求められた場合は、さらに時間がかかります。
カナダ国内の日本国大使館・総領事館を通じて取得する方法


こんな感じで、指一本一本に黒インクを付け、14の枠の中に指紋を採取。上中段では指をくるっと回して採取。下段ではそのままぺたっと押し付けて採取。
大使館・総領事館により異なる、指紋採取の2つのパターン
日本国内で警察証明書を申請する場合はデジタルでの指紋採取ですが、海外で申請する場合、一本一本の指に黒インクを付けて、指定の「指紋原紙」に指紋を採取する必要があります。
その指紋採取作業をどこで行うのかは、管轄の大使館・総領事館によって異なります。
在トロント総領事館、在バンクーバー総領事館、在カルガリー総領事館の管轄地域在住者
事前に総領事館から指紋原紙を入手した上で、住所地を管轄するカナダの警察署または指紋採取専門エージェンシーに行って指紋採取を行います。
※警察署やエージェンシーへの手数料が必要です。
在トロント総領事館と在カルガリー総領事館の管轄地域にお住まいの方については、各総領事館サイトの「警察証明」ページに総領事館最寄りの指紋採取エージェンシーの紹介があります。
- 在トロント総領事館の最寄りの指紋採取専門エージェンシー
- 在カルガリー総領事館の最寄りの指紋採取専門エージェンシー(このページの「最寄のエージェンシー」をクリック)
在バンクーバー総領事館管轄地域にお住まいの方は、住所地を管轄するカナダの警察署、または、バンクーバー市警察にて指紋採取を行います。
指紋原紙及びパスポートを持参の上,原則,指紋採取サービス業者,または,住所地を管轄するカナダの警察署に出頭し,指紋の採取を受けた後,手数料を支払う(業者や各警察署(自治体)により手数料が異なりますので,事前に照会されることをお勧めします。)。 なお、バンクーバー市警察では、バンクーバー市居住者以外の方の指紋採取も行うようですが、申請の際政府発行のIDが2通(1つは顔写真入りID)必要です。
引用:在バンクーバー日本国総領事館「警察証明」



①総領事館から指紋原紙を入手(来館または郵送)
②警察署またはエージェンシーで指紋採取
③総領事館に出向いて警察証明書申請
という3ステップなので、手間がかかりますね。
在カナダ大使館 (オタワ)、在モントリオール総領事館の管轄地域在住者
警察証明申請時に窓口で指紋原紙をもらって、その場で指紋採取を行います。
※手数料は無料です。



総領事館に行けば、指紋採取と申請が一度で済むので楽ですね。
警察証明申請時の必要書類
- 有効な日本国パスポート原本
- (在カルガリー総領事館にて申請する場合のみ)日本国パスポートの顔写真ページのコピー3枚
- (在トロント総領事館にて申請する場合のみ)カナダ運転免許証、OHIPカード等の身分証明書もう1点
- (在モントリオール総領事館にて申請する場合のみ)カナダでの滞在資格証明(Visitor Record, Study Permit, Work Permit, PRカード等)
- 警察証明書発給申請書(窓口で入手し記入)
- 在トロント総領事館、在バンクーバー総領事館については、HPからダウンロード可(記入例:在トロント総領事館用、在バンクーバー総領事館用)
- (在トロント/在バンクーバー/在カルガリー総領事館で申請する場合のみ)指紋採取済の指紋原紙
- ※総領事館窓口にて(または、郵送にて)事前入手が必要。総領事館指定の指紋原紙以外は認められないので注意。
- 「特別発給」事案の場合のみ
- 警察証明書の提出を求める根拠となる法令、及び、その和訳文
- 提出先機関から申請人に対して警察証明書の提出を求める旨を記した文書、及び、その和訳文
- ※上の「カナダにおける、「通常発給」が可能な申請理由リスト」にない事案の場合、「特別発給」に該当する可能性があるので、まずは直接大使館・総領事館に確認を。
- ※カナダ永住権申請は「通常発給」に該当。在バンクーバー/在カルガリー総領事館のHPには「申請目的がカナダの永住権申請である場合は、申請目的を明らかにする文書の提示は原則不要」だと記載あり。
- 警察証明書の郵送受領を希望する場合のみ
- 縦13cm*横25cm以上のプリペイド封筒(Canada Postで購入できるXpresspost等)(←郵送希望の場合、事前に大使館・総領事館に郵送受領希望の旨を伝え、どのような封筒を用意すればよいか確認を。)
- 万が一郵送遅延や郵送による紛失・破損などがあった場合は自己責任となるので注意。
- 警察証明書の代理人受領を希望する場合のみ
- 通常、申請窓口に「委任状」フォーマットが準備されている。申請時に代理人による受領を希望する旨を伝え、委任状を提出しておこう。
警察証明申請時の注意
- 警察証明発給手数料は無料です。
ただし、在トロント/在バンクーバー/在カルガリー総領事館の管轄地域に住んでいる場合は、事前に警察署または専門エージェンシーで指紋採取を行う必要があり、警察署または専門エージェンシーへの手数料がかかります。 - 警察証明の申請には、必ず申請者本人が窓口に行く必要があります。郵送やオンラインでは申請できません。
大使館・総領事館が遠い人は、タイミングが合えば「領事出張サービス」を利用するとよいでしょう。 - 警察証明の申請受付時間が限られていたり、予約が必要な場合があります。管轄の大使館・総領事館に事前に確認しましょう。
- 婚姻により苗字を変更した場合、旧姓が記載されたパスポートでは警察証明の申請はできません(戸籍とパスポートの氏名が異なる場合、申請できません)。まずは、戸籍通りの姓が記載された新しいパスポートを申請しましょう。
- 警察証明書には、申請時に提示した日本のパスポート番号が記載されます。
パスポートの残存有効期間が少ない人はまずパスポートの切替を行い、新しいパスポートを入手してから、警察証明の申請をされることをおすすめします。 - 「警察証明書発給申請書」には本籍を正確に記入する必要があります。番地や番まで正確に記入する必要があります(本籍にハイフンは存在しません)ので、あいまいな場合は、ご実家などに確認された上で申請手続きに行きましょう。
- 発給された警察証明書は、原則として、申請した大使館・総領事館で受領します。
受領方法は以下の3通りです。代理人による受領または郵送受領を希望する場合は、申請時に、委任状を書いて提出したり、郵送用の封筒を提出したりする必要があります。- 本人が窓口で受領
- 代理人が窓口で受領
- 郵送受領(郵送料は申請人負担)
- 発給された警察証明書は、申請した大使館・総領事館以外の公館で受領できます(申請時に伝えておいた場合に限る)。例えば、在バンクーバー総領事館で申請したけれど、在トロント総領事館の管轄地域へ引っ越しするので、在トロント総領事館で受領するといったことも可能です。他国の大使館・総領事館でも受領可能です。
「本籍」とは?
「戸籍」の所在地を示すものです。
「本籍」はぱっと見、住所と似ているので、住所のことだと思っている人も多いですが、住所とはまったく別物です。(もちろん本籍と住所がまったく同じ、という人もいます。)



正確な本籍が分からない人は、警察証明の申請書記入時に、深夜の日本(実家など)に電話して確認しなくてもいいよう、事前に確認しておきましょう。
カナダ永住権申請 (ビザ申請) のための警察証明に関してよくある質問
- 日本の警察証明書は翻訳して提出しないといけないの?
- 警察証明書は原本ではなくスキャンデータを提出するよう指示されている。開封しても大丈夫?
- IRCCから60日以内に警察証明を提出するように言われた。日本からの警察証明が届くまで2ヶ月もかかるなら間に合わないかもしれない。どうすればいい?
- 取得した警察証明書の有効期限(提出先が求める有効期限)が切れてしまった!どうすればいい?
- 警察証明書にはどの程度の犯罪が記載されるの?
こういった、カナダ永住権申請のための警察証明書の取得・提出について、皆さんがよく疑問に思うこととその回答をこちらの記事にまとめていますので参考になさってください。


最後に
本記事では、主に、カナダ国内にいながら日本の警察証明書を取得する方法や申請時の注意点などを解説しました。
カナダの永住権をスムーズに取得するには、計画的に各種書類を準備していく必要があります。
警察証明書の取得プロセス、取得までの所要日数、申請時の注意点などをしっかり把握した上で、準備を進めていってくださいね。