知らなきゃ損! 教科書代無料で教科書を海外発送してもらう方法 (教科書追加送付申請)

大使館・総領事館での教科書無償配布申込期間に申込できなかった場合の教科書入手方法
  • URLをコピーしました!

こんにちは!フランス在住のKokoです。

海外在住でも、日本国籍をもつ小学1年生~中学3年生(日本での学年が基準)のお子さんは、無料で日本の教科書を入手できるということはご存じですか?

え?知らない!という方はまずこちら

お住まいの地域を管轄する大使館・総領事館で、教科書配布時期(=日本の学校での教科書使用開始時期)の約半年前に申し込んでおけば、配布時期になったら、申し込んでおいた大使館・総領事館で教科書を受け取ることができます。

別記事に、教科書を無料でもらうための条件、申込・受領方法や時期などについてまとめています。日本政府による海外在住のお子さんへの教科書無償配布の仕組みを知りたい方は、まずこちらの記事をお読みください。

海外でお子さんの日本語教育をがんばっている日本人にとって、とてもありがたいこの制度。

ただ、ひとつ問題があります。

それは、教科書配布時期(=日本の学校での使用開始時期)の5~6か月前に大使館・総領事館で申込をしておかなければならない、ということ。

日本語補習校やオンライン補習校などで教科書が必要なことがわかった時にはもう遅かった...ということも少なくありません。

初めての申込の場合(4月から日本の学年で小学1年生になる幼稚園年長のお子さんをお持ちの場合)、

教科書の申込はもっと遅い時期かと思ってた。
半年も前に申し込んでおかないといけなかったなんて...

そもそも教科書が無料でもらえるシステムがあることを知らなくて、申し込んでいなかった。

という話はよく聞きますね。

毎回申し込んでいても、ただ単に、

申し込むつもりだったのに、うっかりしてて申込受付期間が終わってしまっていた。

という人もいるでしょう。

また、申込から受領までに約半年あるので、その半年の間に引っ越して管轄の大使館・総領事館が変わってしまう場合もありますよね。

半年前にはまだこの国に住んでいなかったから、今の管轄の総領事館には教科書申し込んでないんです。

(ただ、同一国内での引っ越しの場合、以前の大使館・総領事館から教科書を郵送(送料自己負担)してもらえる場合もあるようなので、問い合わせてみましょう。)

日本から海外へ来られる方も日本出国前に海外用教科書を受け取れるのですが、ご存じない方もおられます。

日本出国前に海外で使う教科書の無償配布が受けられるのを知らないで、教科書を受け取らずに海外に来てしまった。
これから子供を日本語補習校に通わせたいが、海外で配布されている教科書が必要になった。
(どうやら日本で使っていた教科書は出版社が違うようだ。)

そんな場合に、日本の教科書販売会社などを通じて、教科書代も送料もすべて自己負担で日本から教科書を海外発送してもらっているという方はおられませんか?

Koko

ちょっと待ってください!
送料は自己負担になりますが、大使館・総領事館での申込受付時期が終わってしまっていても教科書代無料で入手できる方法があるんです。

Koko

おまけに、この方法だと、必要な教科の教科書だけ(例えば、補習校で必要な「国語」「算数」だけ)申し込めるんですよ。

本記事では、大使館・総領事館での教科書無償配布申込受付期間が終わってしまっている場合に教科書代無料で(送料・梱包手数料だけ払って)入手する方法(教科書追加送付申請)をご紹介します。

本記事でご紹介する方法は、

  • お子さんが日本国籍を持っていない場合
  • お子さんの日本の学年とは異なる学年の教科書がほしい場合

には利用できません。

※お子さんが日本国籍を持っていない場合や、お子さんの日本の学年とは違う学年の教科書がほしい場合は、日本の教科書販売取扱会社や書店を通じて入手できます。

クリックできる目次

まずはダメ元で、大使館・総領事館、日本人学校・日本語補習校に、余っている教科書がないか聞いてみよう

次章でご紹介する「教科書追加送付申請」を行う前に、まずは、管轄の大使館・総領事館に、教科書申込のキャンセルなどが出て余っている教科書がないかどうか聞いてみましょう。

もし、お子さんが日本人学校や日本語補習校に通われる予定なら、通う予定の学校に尋ねてみましょう。

Koko

実際に私は、カナダからドイツに引っ越した時、長男も次男もドイツの日本語補習校で余っていた教科書をいただくことができました!

教科書の申込はしていたけれど、配布時期前に日本に帰国、あるいは、他国へ引っ越すなどして、教科書が不要になった人がいた場合、申込がキャンセルされ教科書が余っている場合があります。

Koko

実際、私は、教科書をフランスの総領事館で申し込んだ後にカナダへの引っ越しが決まり、フランスで申し込んだ教科書をキャンセルしたことがあります。

それがダメなら「教科書の追加送付申請」をし、海外の自宅または日本の実家などに教科書を送ってもらおう

残念ながら、どこに尋ねても余っている教科書がないようでしたら、

  • 管轄の大使館・総領事館を通じて
  • 日本の「海外子女教育振興財団」宛に

教科書の追加送付申請をしましょう。

教科書追加送付申請ができる人の条件

「教科書追加送付申請」ができるお子さんの条件は、大使館・総領事館での申込受付時期に教科書を申し込む「通常申請」の条件と同じです。

  • 日本国籍を持っている(もちろん、日本国籍以外に他国籍を持っている重国籍者もOK)。
  • 日本の義務教育学齢期(小学1年生~中学3年生)の子供である。
  • 管轄の大使館・総領事館宛に「在留届」を出していて、教科書無償配布を受ける子供が「在留届」の「同居家族」として登録されている。
  • 在住国に長期滞在中。または、永住者の場合、将来日本で進学(または就労)する意思を持っている。

念のためにお子さんの日本での学年を確認したい人は、次の学齢早見表で確認できます。

「在留届って何?」「在留届ってどうやって出すの?」と思われた方は、次の記事をお読みください。

「自分の在留届はオンラインで出した記憶があるけれど、子供の在留届を出したかどうかわからない。子供がきちんと登録されているかどうか確認したい。」という人は、次の方法で確認できます。

管轄の大使館・総領事館を通じて申請する

日本出国前に教科書無償配布を受けようとする場合は、直接「海外子女教育振興財団」に申請できます。

ですが、すでに海外に住んでいる場合は、管轄の大使館・総領事館を通じて「教科書追加送付申請書」を提出しないといけませんので、注意しましょう。

Koko

日本の「海外子女教育振興財団」に直接「教科書追加送付申請書」を送る人がいるようですが、申請を受け付けてもらえません!

いったん「教科書追加送付申請書」を大使館・総領事館に提出し受理された後は、教科書申請者と日本の「海外子女教育振興財団」が直接メールでやり取りすることになります(まず、財団から教科書の申込者に対して、希望送付先までの送料・手数料の見積もりなどを案内するメールが送られてきます)。

管轄の大使館・総領事館のホームページを確認しよう

大使館・総領事館のホームページで、申請要領の確認、「教科書追加送付申請書」のダウンロードが行えます。

ご自身の大使館・総領事館のホームページを見てみましょう。

例えば、次のような感じで案内されています。

大使館・総領事館によっては、「「教科書追加送付申請」については問い合わせてください」としているところもあります。

Koko

教科書追加送付に関する情報が掲載されていない場合もありますが、どこの大使館・総領事館でも手続きできると思いますので、直接問い合わせてみてください!

教科書の「通常申請」と「追加送付申請」の違いは?

大使館・総領事館での教科書無償配布申込受付時期に教科書を申し込む「通常申請」

大使館・総領事館での「通常申請」申込受付時期を過ぎてから行う「教科書追加送付申請」

どちらの方法で申請しても教科書そのものは無料です。

一番大きな違いは、「通常申請」の場合は教科書代も送料もかかりませんが、「教科書追加送付申請」の場合は、日本の「海外子女教育振興財団」から申請者が教科書を直接入手することになるため、日本から在住国までの送料、または、日本国内の指定先住所(例えば実家など)までの送料が自己負担になるということです(別途、梱包手数料もかかります)。

違いを表にまとめてみましたので、ご参考まで。

「通常申請」の場合

申請時期決まっている(前期用・通年用教科書は前年度の9月頃。後期用教科書は3~4月頃)
※締切日を過ぎたら申込不可。
申請書提出先大使館・総領事館
申請書入手先大使館・総領事館の窓口で入手、または、HPからダウンロード
(各大使館・総領事館によってまったく形式が違うので注意)
申請書提出後の
問い合わせ先
大使館・総領事館
教科書代無料
教科書受領方法大使館・総領事館の窓口受領、または、郵送受領(郵送方法は各公館によって異なるので指示に従う)
教科書の送料、梱包手数料無料
※郵送受領の場合の、大使館・総領事館→自宅への送料は自己負担
申請できる教科書の種類日本の該当学年の教科書のみ。
希望する科目の教科書だけの申請はできない(ワンセット申請しないといけない)。

「教科書追加送付申請」の場合

申請時期前期用教科書は8月末まで。
通年用・後期用教科書は2月末まで(次年度も引き続き使用する教科書は、引き続き申請可)。
※例えば、在フランス大使館のHPによると、2023年度後期用教科書の追加送付申請は2024年2月29日まで可能だと書いてあります。
申請書提出先大使館・総領事館を通じて日本の「海外子女教育振興財団」へ
申請書入手先HPからダウンロード
(HPに掲載されていない場合、申請書をメールで送ってもらいましょう。)
Excelファイルで提出(手書きやPDFファイルなどでの提出不可)
申請書提出後の
問い合わせ先
日本の海外子女教育振興財団
教科書代無料
教科書受領方法以下の①~③のうち、希望の受領方法を選択。
日本の「海外子女教育振興財団」から海外の指定先住所(自宅など)へ郵送
日本の「海外子女教育振興財団」から日本国内の指定先住所(実家など)へ郵送
日本の「海外子女教育振興財団」東京事務所の窓口(事前予約要)で受け取り
教科書の送料、梱包手数料上記①または②の受領方法を選択した場合の送料及び梱包手数料は自己負担。
上記①の受領方法を選択した場合
地域や重量によって送料が異なるため、申請書提出後、「海外子女教育振興財団」から申請者に直接送料及び梱包手数料の見積もりメールが送られてきます。
上記②の受領方法を選択した場合
送料及び梱包手数料は、お子さんの人数や冊数に関係なく一家族一律1800円(2023年9月現在)。
上記③の場合は無料
支払方法クレジットカード(Visa、Mastercard)、または、銀行振込
申請できる教科書の種類日本の該当学年の教科書のみ。
希望する科目の教科書だけ申請可(例えば、国語と算数の教科書のみ、などと指定できる)。

実際に教科書追加送付申請をしてみた

私は、もう随分前のことになりますが、「教科書追加送付申請」をし、日本の「海外子女教育振興財団」からカナダの自宅まで小学1年生の前期用教科書ワンセット(2kg以下)を郵送してもらったことがあります。

「海外子女教育振興財団」からの送料(EMS)及び梱包手数料の見積もりメールは、総領事館での申請後一週間以内に送られてきた記憶があります。

教科書自体は無料だったものの、送料・梱包手数料が5千円以上かかりました

Koko

今思うと、ワンセット全部申し込みせず、日本語補習校で使用する教科書だけ申し込めば送料を抑えることができたな~と思います。

学年にもよりますが、前期用・通年用教科書ワンセットは重いんですよね...

【ご参考】2023年春に配布された「前期用・通年用教科書」の冊数と重量

日本の学年冊数合計重量
小学1年生8冊1,803g
小学2年生5冊1,085g
小学3年生10冊2,643g
小学4年生7冊1,993g
小学5年生12冊3,240g
小学6年生9冊2,961g
中学1年生15冊6,801g
中学2年生9冊3,370g
中学3年生6冊3,008g
出典:在フランス日本国大使館「令和5年度【前期】教科書配布のご案内(小学生及び中学生)」
Koko

海外の自宅まで配送してもらったら送料がいくらになるのかが一番気になるところなんですが、申請書を提出する大使館・総領事館もわからないらしく(大使館・総領事館は申請書を受理するだけ)、教えてもらえません。
教科書を発送してくれる「海外子女教育振興財団」に問い合わせようかなとも思ったのですが、教科書追加申請の説明があるページ「※追加送付申請をされていない方からの直接のお問い合わせにはお答えしておりません」と明記されているように、申請前は教えてもらえないんですよね...

もしお急ぎでないようでしたら、日本国内の住所(実家など)に送ってもらっておいて(←送料・梱包手数料は日本国内への配送だと大分安くなります。2023年9月現在、お子さんの人数や冊数に関係なく一家族で一律1800円)、日本一時帰国時に在住国に持ち帰る(または、日本の家族が在住国に遊びに来るときに持ってきてもらう)と送料を節約できます。

「教科書追加送付申請書」記入上の注意

申請書はExcelファイルのまま提出

まず、「教科書追加送付申請書」はExcelファイルのまま形式を変えずに提出しなければならないことに注意しましょう。以前は、プリントアウトして手書きで記入したり、PDFファイルに保存したりしてもよかったのですが、現在はExcelファイルのまま提出しなければ受理されないことになっています。

一覧表を見て追加申請する教科書を決めよう

「海外子女教育振興財団」作成の「令和5年度 海外子女用教科書の出版社一覧表

を見て、まず、どの教科書の追加送付を申請するのか決めます。(令和5年度=2023年度)

「通常申請」でも「教科書追加送付申請」でも、本来の日本の学年と違う学年の教科書は申し込めません。

「前期用教科書」「後期用教科書」とは?

「前期用教科書」は、日本国内の学校、海外の日本人学校や日本語補習校で、各年度の前半の6ヶ月(4月~9月)に使用する教科書のことです。大使館・総領事館を通じて通常の方法で申し込んだ人には、3月~4月に配布されます。

「後期用教科書」は、各年度の後半の6ヶ月(10月~3月)に使用する教科書のことです。大使館・総領事館を通じて通常の方法で申し込んだ人には、9月~10月に配布されます。

「教科書が必要な学年・年度・教科・上下巻・冊数」がわかりにくい

申請書の青セル部分をすべて記入する必要がありますが、青セルをクリックすると青セルの右下にが表示されるセルについてはすでに選択肢が用意されているので、をクリックして表示されるリストの中から選びます。

記入の仕方でもっとも迷うのは「教科書が必要な学年・年度・教科・上下巻・冊数」の項目です。

Koko

ここは、正直、とてもわかりにくいので、小学5年生の令和5年度(2023年度)前期用教科書の追加申請をすると仮定して説明しますね。

「教科書が必要な学年・年度・教科・上下巻・冊数」は、次の3パターンから選んで、希望のものに「◯」印を付けます。

  1. 【全一式希望】必要学年(小学5年生)で使用の教科書一式(通年・複数年使用の教科書を含む)(2023年度版 期用)
  2. 【全一式希望】必要学年(小学5年生)で使用の教科書一式(通年・複数年使用の教科書を含まない)(2023年度版 期用)
  3. 【一式希望では無い】必要学年(小学5年生)で配布する教科書のうち右記のもの【通年/複数年用もここに記載】 2023年度版 期用 希望教科 国語 算数

上の①と②はどちらもワンセット希望する場合ですが、違いは次の通りです。

  • ①は、その学年で配布される教科書ワンセットに加え、前年度(前前年度)から継続して使用する教科書(「令和5年度 海外子女用教科書の出版社一覧表」で前年度(前前年度)から青色の矢印で示されている教科書)も希望する場合
  • ②は、その学年で配布される教科書ワンセットをすべて希望する場合
    ※この②が、大使館・総領事館で通常の申請時期に申し込んだ場合に配布される教科書セットです。

つまり、小学5年生の場合、①に〇印を入れると、小学5年生の教科書ワンセットに加え、小学3年生で配布されている「地図」の教科書の配布も希望するということになります。小学3年生または4年生で「地図」の教科書の配布をすでに受けている場合、ここで①に〇印を付けると、同じ教科書の配布を二度受けることになる(その分送料が高くなってしまう)ので注意しましょう。

上の③は、特定の科目の教科書だけがほしい場合(例えば、日本語補習校では、国語と算数の教科書しか使わないからその2冊だけほしいという場合)や、送料を安くしたい場合に便利な選択肢です。

最後に

海外に住む日本人のお子さんでも、条件を満たしていれば受けられる日本の教科書の無償配布。

本記事では、大使館・総領事館を通じて通常の申込時期に申し込むことができなかった場合、教科書代無料で、送料・梱包手数料のみを負担し、海外発送(または、日本の実家など日本国内の住所に発送)してもらう方法をご紹介しました。

「海外子女教育振興財団」宛に「教科書追加送付申請」を行う場合ですが、コロナが落ち着き、「海外子女教育振興財団」の窓口(東京事務所のみ)に直接出向いて教科書を受領する方法(日本の家族が代理で受領可)が再開になりました!窓口受領だと送料・梱包手数料が一切かかりませんので、日本のご家族が東京にお住まいの方は検討されてもよいでしょう。

シェアしていただけると励みになります!
  • URLをコピーしました!
クリックできる目次